アキバ総研が、2022年1月21日~2022年2月4日の期間で行った公式投票企画「アキバ総研アニソン大賞2021」。その結果をお伝えしよう
本企画は2021年に放映されたアニメのOPテーマ、EDテーマの中から、年間ベストアニソンをきめるという一年の総括企画だ。
2021年冬・春・夏・秋のOPテーマ人気投票、EDテーマ人気投票において、それぞれ上位5位にランクインした合計40曲がエントリー。その中から選ばれたベスト10アニソンをみていこう。
1位 鈴木愛奈「Reverse-Rebirth」(逆転世界ノ電池少女)2021秋アニメED 1位 519票
2位 ヴィヴィ(CV.八木海莉)「Sing My Pleasure」(Vivy -Fluorite Eye’s Song-)2021春アニメOP 2位 344票
3位 高槻かなこ「Subversive」(100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン)2021夏アニメED 2位 86票
4位 富金原佑菜「You’re my perfect mirror」(境界戦機)2021秋アニメED 4位 78票
5位 樋口楓「Baddest」(100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン)2021夏アニメOP 2位 66票
6位 Blank Paper「enemy」(境界戦機)2021秋アニメOP 4位 64票
7位 内田彩「Pale Blue」(やくならマグカップも)2021春アニメED 4位 58票
7位 小野大輔「ケモノミチ」(怪物事変)2021冬アニメ OP3位 58票
7位 結城アイラ「Blessing」(聖女の魔力は万能です)2021春アニメOP 4位 58票
10位 Liella!「START!! True dreams」(ラブライブ!スーパースター!!)2021夏アニメOP 4位 54票
10位 めありー×jon-YAKITORY「ここで生きてる」(探偵はもう、死んでいる。) 54票
毎年、多数のアニメソングが発表されているが、2021年も数多くの名曲が誕生した。
その中でも、特に支持を集め1位を飾ったのが、声優・鈴木愛奈さんが歌う「逆転世界ノ電池少女」OPテーマ「Reverse-Rebirth」だ。
スケール感と疾走感にあふれた楽曲を、鈴木さんの高い歌唱力で彩ったこの曲は王道アニメソングにして、直球の声優ソング。まさに今のシーンを象徴する一曲だといえる。秋アニメの人気投票1位の勢いそのままに、年間1位も奪取した。
2位は「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」のOPテーマ「Sing My Pleasure」。歌うのは、本作の主人公ヴィヴィ名義の八木海莉さんだ。
ヴィヴィは「歌でみんなを幸せにしたい」と願う自立人型AIだが、AIの暴走で滅亡に瀕した人類を救うべく歴史の書き換えに挑戦することになる。そんな彼女の人類に対する思いや、歌に託す希望、決意……そういったものがギュッと詰まった「Sing My Pleasure」は、多くのファンの心を掴んだ。作品のテーマと楽曲が表裏一体となった、これもまた2021年を代表するアニメソングである。
3位は高槻かなこさんの「Subversive」。「100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン」のEDを飾ったこの曲は、高槻さんのシンガーとしての魅力を追求した一曲。
クールで熱くなりすぎないEDMサウンドに乗せて、高槻さんのエモーショナルな歌声が響くという激アツな構成となっている。
1位の鈴木愛奈さんともども、高槻さんは声優ユニット「Aqours」メンバーでもある。同ユニット所属の声優が、そろってトップ3にランクインするという活躍ぶりをみせてくれた。
4位は2022年4月より第2クールの放送が予定されている「境界戦機」のEDテーマ「You’re my perfect mirror」がランクイン。歌うのは、現役高校生シンガーの富金原佑菜さん。
存在感あふれる、それでいて年相応の瑞々しさをたたえる歌声で、しっとりとアニメのEDを盛り上げてくれた富金原さん。今後の活躍にも期待したいところ。
同じく「境界戦機」OPテーマの「enemy」も6位に登場。こちらは正体不明の覆面ユニット・Blank Paperが歌唱。
男性&女性のツインボーカルとギタリストの3人ユニットであることはMVからうかがえるのだが、その正体が明かされる日は来るのだろうか? 楽曲は、ゴリゴリのハードロックサウンドで、これぞロボットアニメの主題歌!といったところ。問答無用でカッコいい!
ネット上で活躍するシンガーの躍進も、2021年の特徴といえる。
5位「100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン」OP「Baddest」を歌う樋口楓さんは、にじさんじ所属のバーチャルユーチューバー。主戦場である動画配信のほかに、音楽活動も精力的に行っており、「Baddest」は自身初のアニソンタイアップとなる。
10位「探偵はもう、死んでいる。」OP「ここで生きてる」を歌う、めありー×jon-YAKITORYのめありーさんは、ネットで音楽活動を展開する歌い手出身。2022年は、さらにネット出身のシンガーやバーチャルユーチューバーの活躍が予想される。今、一番注目すべき存在かもしれない。
7位は同率で3アーティストが並んだ。
まず「やくならマグカップも」ED「Pale Blue」。精力的にアーティスト活動を展開する声優・内田彩さんによる楽曲だ。ゆるゆると流れる日常と、大切な人への思いをつづった楽曲は、混沌とした現代だからこそより心にしみるものがある。正方形にトリミングされたMVにも注目だ。
小野大輔さんによる「怪物事変」OP「ケモノミチ」は、情熱的なラテン調の楽曲と歌声がバッチリはまって、男女問わず「カッコイイ…!」と聞きほれてしまう一曲だ。男性声優唯一のトップ10入りを果たした形になるが、それも納得。人気実力ともに、さすが小野Dといったところか。なお楽曲提供をしたのは、ロックバンド・SPYAIRのベーシスト・MOMIKEN氏だ。
そして結城アイラさんが歌う「聖女の魔力は万能です」OP「Blessing」にも注目だ。作品の世界観に寄り添ったオーガニック、かつエバーグリーンな世界観のスローナンバーは、多くの視聴者から多くの支持を集めた。やはり作品理解度の高いアニメソングは正義である。
「ここで生きてる」と同票数で10位となったのは、「ラブライブ!スーパースター!!」OP「START!! True dreams」。歌うのは劇中のスクールアイドルユニット・Liella!だ。
「ラブライブ!」シリーズのスクールアイドルのフォーマットである9人組を崩し、5人組となった本作。結果、各メンバーが担うボーカルパートのボリュームが増したことで、よりキャラクター(キャスト)の個性が楽曲の中で光を放つようになったのではないだろうか。
楽曲自体も、「これぞラブライブ!」という仕上がりで、問答無用の人気曲となった。
もちろん11位以下にも、粒ぞろいの名曲が並んでいる。
ぜひ投票結果を見ていただき、2021年のアニメソングを振り返っていただきたい。
早くも冬クール終盤戦に突入し始めた2022年のアニメシーン。すでに今年の台風の目となりそうなアニメソングが、ちらほらと登場している。
DJ・ベーシストの出口博之さんによる人気連載記事「いいから黙ってアニソン聴け!」も現在公開中なので、そちらもあわせて読んでいただき、2022年のアニメソングをチェックしよう!