2021年10月28日、知る人ぞ知る伝説的カルトゲーム「暴れん坊天狗」が「暴れん坊天狗 & ZOMBIE NATION」と題して帰ってきます!
「暴れん坊天狗」は、1990年12月14日にファミコン向けゲームソフトとしてメルダックより発売された横スクロールシューティング。開発はライブプランニングが担当し、「源平討魔伝」でも知られる中潟憲雄氏がディレクター兼サウンドコンポーザーとして関わりました。
1990年と言えば、ファミコンの発売から7年。1年前には携帯機ゲームボーイが発売され、1か月前の1990年11月21日にはスーパーファミコンが発売された年。また、「ドクターマリオ」や「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」といった、ハードの限界に挑戦するような意欲的なゲームが、ファミコンで続々と発売されていました。そんな中、「暴れん坊天狗」は、それらメジャータイトルとは一線を画す、異質な魅力を放つタイトルでした。
1991年1月には主人公(自機)を「天狗」から「落ち武者の生首」に変更し、その他ストーリーにも変更が加えられ「ZOMBIE NATION」として、NES(アメリカ版ファミコン)で発売されます。この時、「セント・ピーターズバーグ・タイムズ」紙(過去に8度ものピューリッツァー賞を受賞した、米国フロリダ州の日刊紙。現在の紙名は「タンパベイ・タイムズ」)にて、1992年のベスト・ビデオゲーム10位にあげられるなどの評価を受けています。
また、Time誌により2009年のベストブログ25にも選ばれたエンタメ系サイト「Mashable」は2013年に史上2番目に奇妙なビデオゲームと評価していました。日本のみならず、海外でもカルト的人気を誇るタイトルというわけです。
本記事でははじめに、限定特装パッケージ版(暴天狗箱)の開封&豪華内容物のレビューを行い、続いて移植版に新たに追加された機能の紹介。そして、初めて「暴れん坊天狗 & ZOMBIE NATION」を知る読者の皆さんに向けての、簡単なプレイレポートをお届けします。
限定特装パッケージ開封の儀!
パッケージは横22.5センチ、縦18センチ、高さ3センチ程。上面には「天狗」だけに「エキサイ”テング”」の表記が。これ、当時のキャッチコピーなんです。
裏面は金色一色! そこにライセンスの表記が光ります。それでは、さっそく封を開けていきましょう。
封を開けるとたくさんの内容物が。
左上から時計回りに、「無念」エディションに着せ替えが可能なアナザージャケットシート、当時の開発バージョンを再現した「暴れん坊天狗 Prototype」のダウンロードコード、ゲームソフト本体、中潟憲雄氏による新曲&新アレンジ曲を収録したサウンドトラックCD、アートワーク&開発者インタビューを掲載した設定資料集となっています。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
アナザージャケットシートは、Nintendo Switchのソフトケースを撃破されてしまった「無念」な状態にできます。裏面もゲームソフトのパッケージシートとは少しだけ異なっており、遊び心があふれる、楽しいアイテムです。
お次は中潟憲雄氏による新曲&新アレンジ曲を収録したサウンドトラックCD。当時からBGMの評価が高く、これにはグッとくるゲームミュージックファンも多そうです。音楽を聴きながら、プレイした当時を思い出すのもオツなモノです。
アートワーク&開発者インタビューを掲載した設定資料集。計37ページの小冊子の形式です。
当時の貴重なアートワークに加え、インタビュー取材にはゲームに関する著作も多いライターの箭本進一氏が担当。濃い誕生秘話が収録されています。
いざ、ゲーム起動!
ここからはゲーム本編と、移植版に新たに追加された機能の紹介をお届けしていきます。
ゲームを起動すると、「暴れん坊天狗」と「ZOMBIE NATION」を選択できます。
「エクストラ」を選ぶと、当時のパッケージデザインや説明書に加え、貴重な資料も確認可能です。
ゲーム内メニューより2種類のモード、「ペ天狗モード」(「ZOMBIE NATION」ではゾンビモード)と「エキサイテングモード」 (同、サムライモード)を切り替えて遊ぶことができます。前者では移植版に追加された「巻き戻し」「クイックセーブ」「クイックロード」といった機能が使えます。クリアすると当時の隠しコマンドを遊べるモードが解放されるようです。
後者では新機能のない、原作そのままの内容で遊ぶことができ、実績にも挑戦できます。
ゲームをスタートするとストーリーの説明が。大手・インディー問わず、多種多様なソフトが発売される現代から見ても、だいぶ攻めていますね。
ステージは4種類から選べ、どこからでもスタートできます。
ゲーム内容は天狗の面を操作して街を荒らしまわる、というもの。敵に攻撃(目玉と「唾」!?)を当てるのはもちろん、建物を破壊すれば「HELP」と叫ぶ人間が落ちてきて、一定人数に触れればパワーアップできます。
本作の特徴として、独特の慣性と大きい自機、意外と濃い弾幕ゆえに非常に難易度が高くなっています。一撃で大ダメージを食らうオブジェクトも多めということで、全クリするのはまさに至難の業。
そこでオススメしたいのが、「ペ天狗モード」(ゾンビモード)で使用できる「巻き戻し」の機能。その名の通り、任意の地点までゲームを巻き戻せます。
また、「クイックセーブ」「クイックロード」もありがたい機能です。ボス戦前や難しいゾーンの直前でセーブしておけば安心です。
ボタン長押しで攻撃し続けてくれる、連射設定もあります。
先述の通り、かなり高難度な本作。そのままでクリアするのは大変難しいのですが、こうした便利機能を使えば光明が見えてきます。ファミコン版発売当時、アメリカ本土に無数の天狗の面の山を積み上げた皆様も、ぜひ挑戦していただきたいですね!
ちなみに、開発ROM版を再現した「暴れん坊天狗 Prototype」は細かなテキスト文面や慣性、効果音等が製品版とは異なっていました。
ということで、「暴れん坊天狗 & ZOMBIE NATION」限定特装パッケージ版開封&プレイレポを紹介しました。コレクターアイテムとしてだけでなく、新たな機能の追加でゲームプレイ面でも楽しめる本作。30年前を思い出しつつ、はたまたかつてこんなゲームもあったんだと思いつつ楽しむのはいかがでしょうか?
(文/大塩)
【商品情報】
■暴れん坊天狗 & ZOMBIE NATION
・発売中
・価格:限定版(暴天狗箱) 5,980円(税込)、ダウンロード版 1,200円(税込)
・プレイ人数:1人
・プラットフォーム:Nintendo Switch / Steam
・開発・発売:シティコネクション
・CERO:A(全年齢対象)
※限定版(暴天狗箱)はクラリスショップ、エビテンでの限定販売。ゲームソフトのみの通常パッケージ版はございません。
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