2020年1月13日~1月27日の期間で開催されていたアキバ総研公式投票企画「年間ベストアニメを決めよう! アキバ総研アニメ大賞2020」の投票が締めきられた。ここでは、その結果を発表しよう。
なお、本投票企画は、2020年の各クールごとに行ってきた本編終了後の人気投票の結果をベースに、各投票における1~4位までの4作品、計16作品をピックアップ。これに、アキバ総研編集部推薦の4作品を加えた計20作品をノミネートし、2020年に放映・公開されたアニメ作品の中でベストと思われる作品を、皆さんの投票で決定しようという企画となる。はたして、アキバ総研ユーザーの皆さんが選んだ、2020年ベストアニメとは??
では、ベスト10に入った作品を発表しよう!
1位:「邪神ちゃんドロップキック’」(639票)
2位:「安達としまむら」(468票)
3位:「ARP Backstage Pass」(375票)
4位:「100万の命の上に俺は立っている」(317票)
5位:「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」(240票)
6位:「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(167票)
7位:「銀河英雄伝説 Die Neue These(NHK版)」(135票)
8位:「魔女の旅々」(119票)
9位:「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld THE LAST SEASON」(65票)
9位:「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」(65票)
堂々の第1位に輝いたのは、2020年春アニメとして放送された「邪神ちゃんドロップキック’(ダッシュ)」となった! アキバ総研をご愛読いただいているユーザーの皆さんならもうすでに百も承知のことと思うが、「邪神ちゃんドロップキック」は、全国に熱心な「邪教徒」(信者)を生み出しているほどの妙な盛り上がりを見せている作品であり、本作「’(ダッシュ)」はその第2期作品。しかも、1期で爆発的な人気を得た後、「Blu-ray/DVDが2000枚売れたら2期制作決定」という制作側の無茶ぶりとも言える高いハードルを見事(ギリギリで)クリアし、邪教徒の熱意によって制作が実現したという、ある意味で非常にファン愛の強い作品だ。であるから、その邪教徒の熱意が本投票にもバシバシと送られてきた結果、他作品を大きく突き放しての堂々1位ということになった。実にアキバ総研らしい(笑)、大賞と言えるだろう。
続く2位には、2020年秋アニメとして人気を得た「安達としまむら」がランクイン。2人の、ちょっと変わった女子高生が互いに惹かれ合い、好きになっていくという友情とも愛情ともつかないようなほのかな想いを、ていねいかつ爽やかに描いた作品である。「百合もの」というひと言では片付けられない、青春学園ものであり、コロナ禍で疲れ気味な我々アニメファンの心をそっとやさしくなでてくれたような、そんな存在でもあった。現在絶好調の「鬼滅の刃」にて禰豆子(ねずこ)役を演じる鬼頭明里さんが、主人公・安達役を見事に演じたことも話題になった。
さらに3位には、2020年冬アニメで人気となった「ARP Backstage Pass」が入った。「ARP」は、ARを駆使したパフォーマンスで人気沸騰中のバーチャルアイドルグループ。バーチャルとは言うものの、そのステージは、実際にリアルタイムで動くアクターをモーションキャプチャーし、声優が声を当てるという神業的なコラボレーションによって生み出されるもので、その新たな表現にハマる女子たちが急増。そのアニメ版として放送された本作にも当然ながら、熱いファンの声援があり、本投票でも見事ベスト3に入るという快挙を見せた。
4位の「100万の命の上に俺は立っている」は、2020年秋アニメとしてスタートし、7月から2クール目が放送予定のアニメ作品。ゲームの世界を舞台にした異世界ものではあるものの、主人公・四谷友助のかなりひねた性格ゆえに、アニメ放送開始から賛否両論が渦巻くという展開に。まだ先が見えない作品だが、この秋の話題作として注目された。
5位は、人気アニメ「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の第2期作品となる「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」だった。人気となった1期では、主に生徒会長の白銀御行と、副会長の四宮かぐやとの恋愛の駆け引きを中心に展開されたが、2020年春アニメとして放送された2期の本作では、それ以外の生徒会のメンバーにも焦点が当てられ、より重層的な面白さとなった。
6位の「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、2020年秋に公開開始された、京都アニメーション制作のアニメ映画。元々のテレビ放映版も大人気のうちに最終回を迎えたが、これを引き継ぐ本劇場版も大いなる人気作に。「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の大ヒットの陰に隠れがちではあるが、今なお上映が続くロングラン作品となっている。不幸な事件に見舞われた京都アニメーション作品という点でも、アニメファンの強い支持を呼んだ。
7位の「銀河英雄伝説 Die Neue These」は、和製SF作品の傑作と言われる「銀河英雄伝説」を、ProductionI.G制作で再構築した作品。その1~24話までをOP/EDを新たに、NHK Eテレで2020年春アニメとして放送されたものが、こちらになる。古くからの本作ファンはもちろん、新たなファン層も獲得して、今なお人気のシリーズとなった。
8位の「魔女の旅々」は、2020年秋アニメとして放送された作品。魔女のイレイナが、さまざまな人間の街を旅しながら、そこで起こるさまざまな出来事や事件を綴っていく。一種独特な雰囲気を醸し出しつつ、人間たちの悲哀などもしっかり描き出す本作は、多くのファンに支持された。OP/EDの両主題歌も人気投票で上位に入るなど、総合的な評価も高い。
最後の9位には、同率で2作品がランクイン。「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld THE LAST SEASON」は、人気シリーズ「ソードアート・オンライン」の中でも長いエピソードとなる「アリシゼーション編」、その最後を飾る完結編。2020年春アニメとして放送される予定が、新型コロナウイルスの影響で、夏アニメに延期して放送されるなど苦労もあったが、さすが圧巻の展開とクオリティで、多くのファンをうならせた。
また、「第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」は、こちらも人気シリーズ「ストライクウィッチーズ」の最新作で2020年秋アニメとして放送。ヨーロッパ戦線にて人類の敵「ネウロイ」と戦うウィッチ達の姿を描いた本作は、長い戦いのラストを飾るにふさわしい激しいバトルシーンと熱い友情物語で展開され、ファンの期待を超える出来に仕上がった。
以上、ベスト10にランクインした作品をざっと紹介してきたが、いずれの作品も見応えのある良作ばかりと言える。2020年は、新型コロナウイルスの影響で、アニメ作品の制作にも多大な影響があった年となったが、そんなコロナ禍で生み出された作品は、むしろ非常にクオリティが高く、レベルの高い作品がそろった感が強い。その中でもベスト10に選出されたこれらの作品は、どれをとっても見て間違いのない傑作ということができるだろう。
なお、11位以下の投票結果については、下記を参照していただきたい。