圧巻の11曲ノンストップのステージ! そして7年目ライブサプライズ発表に、メンバー号泣! 「i☆Ris 5th Live Tour 2019~FEVER~」千秋楽レポート

人気声優ユニット「i☆Ris」が、5回目となるライブツアー「i☆Ris 5th Live Tour 2019~FEVER~」の千秋楽公演を、2019年6月1日、中野サンプラザにて行った。

今回のツアーは、メンバー自身が構成に深く関わるほか、会場ごとにセットリストを変えてくるなど、非常に作り込まれたステージを展開。そのフィナーレを飾るステージは、まさにツアーの集大成とも言える熱気と力強さに満ちていた。

 

 

6人の意気込みは、開幕からヒシヒシと感じられるものだった。ネオンサインが輝くラスベガスの街並みをイメージした、ゴージャスなステージに登場したi☆Risメンバーたち。それぞれバニーガールを思わせるウサ耳スタイルで登場すると、いきなりテープがステージから観客席に向けて発射! のっけからクライマックスのような演出で1曲目「ありえんほどフィーバー」がスタートした。

ミラーボールがきらめく中、ノリノリのディスコサウンドが鳴り響くと、自然に会場からはクラップが巻き起こる。タイトル通り「ありえんほど」の盛り上がりで千秋楽の幕が上がった。

続いて披露されたのは、これまたライブの定番アゲ曲「Happy New World☆」! 2曲目でこれか! と驚いたファンも多いのでは?

ここでは久保田未夢さんが「千秋楽楽しんでいこうね~!」と呼びかけ、続く「DIVE TO LIVE」では「i☆Ris、愛してんのか!」と芹澤優さんがフロアをあおりまくる。

6人の歌も、時おりフェイクを盛り込んできたりと余裕たっぷり。これまで積み重ねてきたスキルと自信をうかがわせるシーンが随所に見られた。個人的には、「DIVE TO LIVE」でとにかく元気いっぱいに歌い、飛び跳ねる若井友希さんのパフォーマンスが最高にエモく、キュートだった。
 

息をもつかせぬ11曲連続ステージ!

開幕からノンストップで駆け抜けた6人は、ここでひと息つきつつMC。

山北早紀さんは、開演前の楽屋でホロリときそうになったと告白。「それくらい今回のツアーはがんばってきたので、120%の戸愚呂兄弟みたいにがんばりたい!」と「幽遊白書」ネタをからめつつ意気込みを語り、芹澤さんは「最初のツアー以来の緊張がある」とコメント。

今年で結成7年目を迎え、それなりに場数を踏んできたはずの彼女たちでも、そのくらいの覚悟で挑んだ今回のツアー。そこに込めた思いをこちらもかみしめつつ、ライブは再開するわけだが、今回のステージはここから11曲ノンストップのガチンコスタイル。

ステージ上のパフォーマンスで思いを伝えよう、という6人のメッセージを強烈に感じるライブが繰り広げられた。

まずは長年歌い込まれてきた代表曲「§Rainbow」から。跳ねるビートが今回のステージの雰囲気や衣装にぴったりマッチ。曲の合間に芹澤さんが見せた投げキッスで悶絶したのは僕だけではないはず!

 

 

ここからは、1曲終わるごとにステージ上のスクリーンにスロットマシーン映像が登場。そこで次の出演者が発表されるという趣向だ。

最初にそろった絵柄は芹澤さんのマーク。ソロ曲「最悪な日でもあなたが好き。」が披露される。「せりこからの思い、受け取ってね」の言葉とともに披露された、甘酸っぱい恋の歌に、誰もがメロメロになった。

お次は久保田さんのターン。「さあ、騒げ! わんちゃんたち!」と呼びかけ披露された「Lovely time」では、わんちゃん=ファンがその言葉通りに大騒ぎ! 熱狂の渦がフロアを包み込んだ。

 

そんな最近の楽曲だけでなく、懐かしの楽曲やレア曲も披露するのが今回のツアーである。ということで、今度はデビュー直後にリリースされたアニソンカバーアルバム「カバ☆リス」収録の「おジャ魔女カーニバル!!」を茜屋日海夏さん、若井さん、久保田さんが熱唱。また、茜屋さんは2017年に引退したタカオユキさんとのユニット「POLKA DOTS」名義で発表した「WHAT YOU ARE」を披露。めったにライブで聴くことのない1曲ということで、ファンとしては非常に嬉しいセットリストだったのではないだろうか。

 

 

また「さきさま」こと山北さんは大人の魅力を感じさせる「Heart Crash!」、澁谷梓希さんは「最高だよ、お前ら!」と男性から見ても「かっこいい」コメントで会場を沸かせつつ「DETERMINE」を熱唱。若井さんは自身が壁にぶつかった時の思いを歌ったという「My bright…」を歌うといった具合に、各メンバーともソロ曲では個性を発揮。

 

さらにジャジーなサウンドに乗せて、椅子を使ったセクシーなパフォーマンスを披露する6人。そこから「Baby…」へとなだれ込み、大人の魅力を存分に見せつけてくれた。

ツアーファイナルということで、ソロあり、ユニット曲あり、全員曲ありと盛りだくさんの11曲連続ステージが繰り広げられた。驚くべきは、バラード曲は一切なしのハードなセットリストにもかかわらず、まったく飽きさせることはなく、むしろ「もう終わりなの?」と感じさせるほどのジェットコースターなステージだった点だ。

まさにツアーの集大成にふさわしい、夢のような時間であった。

サプライズだらけのアンコール! 最後はメンバーも涙……!

ここからライブは後半戦。ここで今回のステージでは唯一といっていい、ミディアムナンバー「Endless Notes」が披露される。これまでの激しいステージから一転、ゆったりとしたサウンドと演劇的ともいえるドラマチックな振り付けが観客の目を奪う。アーティストとしての振り幅の広さを感じる1曲である。

「イノセントイノベーション」を挟んで、ここからラストスパート! I☆Risのライブのクライマックスと言えば、やはり出世作「プリパラ」曲のオンパレードだ。

「Shining Star」「Make it!」「ドリームパレード」と、何度聴いても、いつ聴いても色あせないキラーチューンの連発にフロアの熱気も急上昇!

本編ラストを飾った「Realize!」では、「未来をあきらめたくない」というメッセージを歌詞に乗せて歌い上げた6人。その熱い思いがこもったパフォーマンスは、間違いなくこの日一番の仕上がりだったように思える。

 

本編終了後も続く「アンコール」の声の中、スクリーンではメンバーのインタビュー映像が上映された。「あなたにとってi☆Risとは?」というお題に対して、「酸素」(茜屋)、「氷」(芹澤)など、わかるようなわからないようなコメントを残し、会場を沸かせる6人。歌う姿もいいけど、話している姿もいちいち発するコメントもいいんだよな~……なんて思ってると、アンコールがスタート!

「ミラクルパラダイス」でライブは再開した。ここではなんとメンバーがステージからだけではなく、観客席からも登場。ファンとハイタッチを交わしたり、目を合わせながら歌う6人に会場の熱気は、再び急上昇。中でもここぞとばかりに激しいダンスを披露してくれた茜屋さん! 最高にカッコよかったです。

 

 

そんなサプライズ演出で始まったアンコールでは、夏スタートのアニメ「手品先輩」のOPテーマをi☆Risが担当することや、声優として茜屋さんも出演することが発表。

この嬉しいニュースを受けて、最新シングル曲「アルティメット☆MAGIC」が披露されると、メンバーの力強い歌声はもちろん、クラップや息の合ったコールなど「どこにそんな力が残ってたんだ!」と思わせられるようなファンのパワフルな応援にびっくりするばかり。

そして残すところあと1曲、というところで今回のツアーの振り返り映像を会場にいる全員で見てみることになった。各会場での記念写真などを見つつ、思いを馳せていると、なんと再びスクリーンにはスロット映像が。そしてスロットに並んだ文字は「PACIFICO YOKOHAMA」! なんとここでメンバーにも知らされていなかった、7周年目ライブがパシフィコ横浜国立大ホールで開催されることが電撃発表されたのだ。

歓喜の声に揺れる会場に対し、驚きのあまり泣き崩れるメンバーたち。それもそのはず、パシフィコ横浜国立大ホールは、i☆Risとしては過去最大規模のホールなのだ。

「絶対できないもん~」(澁谷)、「絶対埋めたい!」(若井)と涙ながらにコメントするメンバーもいるいっぽう、山北さんは「これがプロポーズだったら結婚するわ!」「こういうアイドルサプライズにあこがれていた!」と、リーダーらしく余裕のあるコメントをしたりとリアクションはそれぞれ。しかし、令和最初の大きな目標ができたというところは共通の思いのようだ。

 

 

澁谷「今回のツアーを通じてみんなのことを愛しているなと思えた。ひとりでも多くの人に恩返しをしていけたら」

 

久保田「みんなでゼロから考えて作ったツアーで、自分自身も隅から隅まで理解して、この楽しい気持ちがどんどんみんなに浸食していった。このすごいメンバーと、これからも突っ走っていこうと思う」

 

若井「i☆Risって『あのライブよかったよね』と言われることもあるけど、更新しないと意味がないと思って今回のツアーを始めましたけど、一番いいツアーになったと思います」

 

茜屋「ここまで突っ走ってきて、すっごく楽しかった。自分でもびっくりするくらい、こんなにアドレナリンって出るんだって。みんなもずっと声を出して跳んでるのって大変だと思うの。それなのにずっとついてきてくれて、……本当にいいやつだよ、あなたたち。すごく嬉しいと同時に、もっとレベルを上げてここに立ちたいと思います。この向上心があるということは、まだi☆Risは上に行けるということ! これからも歌いますし、踊りますので、生の姿を見に来てください」

 

芹澤「武道館が終わった後、目標がなくなった時期があって、ちゃんとランクアップしたいと思ってました。今回、こうしてパシフィコという箱をもらって、またi☆Risが動き出した感じがあります。i☆Risってすごいと思うので、もっともっといっぱいの人に知ってもらいたい。もっともっと上に行くぞ! 推しててよかったユニットになるぞ!」

 

山北「武道館の後は決めてなかったからモヤモヤしていた時期もあり、正直この規模でやり続けるんだったら(辞めても)いいかな、潮時かなと思うこともあったけど、今回のツアーを通じて、気づいちゃった。やっぱりアイドルが好きだし、i☆Risが嫌いな時もあるけど、すごい好き! 武道館は正直すごく楽しかったし、大人たちに連れて行ったもらった感もすごくあったけど、今回一から身の丈にあった公演にしたい。28歳だけどここからまだ上を目指していいですか? 最近、いろんな引退したアイドルたちにライブを見てもらってアラサーの星だよと言われてますが、三十路になっても夢を見たい! パシフィコ埋めるぞ!」

 

それぞれの言葉で思いを語った6人は、最後に最高の笑顔で「Ready Smile!!」を熱唱! 7年目のi☆Risも、とどまることなく駆け抜けていくことを感じさせた。

  

【セットリスト】

1. ありえんほどフィーバー

2. Happy New World

3. DIVE TO LIVE

4. §Rainbow

5. 最悪な日でもあなたが好き

6. Lovely time

7. おジャ魔女カーニバル‼

8. Heart Crash!

9. キラキラGood day

10.WHAT YOU ARE

11.Over the future

12.DETERMINE

13.My Bright…

14.Baby…

15.Endless Note

16.イノセントイノベーション

17.Shining Star

18.Make it!

19.ドリームパレード

20.Realize!

En1.ミラクル☆パラダイス

En2.アルティメット☆MAGIC

EN3.Ready Smile!!

 

【CD情報】

■FANTASTIC ILLUSION/i☆Ris

・発売日:2019年8月28日(水)

・価格:【[CD]初回生産限定:TVアニメ「手品先輩」盤】1,300円(税別)、[CD+DVD] 1,800円(税別)、[CD] 1,200円(税別)

 

【ライブ情報】

11/24 パシフィコ横浜国立大ホールにて、i☆Risデビュー7周年記念ライブ開催決定!!

・日程:2019年11月24日(日)

・会場:パシフィコ横浜国立大ホール