アニメ「亜人」より、第28回東京国際映画祭で行われた劇場アニメ第1部の舞台挨拶レポートが到着した。
「亜人」は、桜井画門さんが「good!アフタヌーン」で連載しているマンガを原作としたアニメ作品。「シドニアの騎士」で世界的に高い評価を得たポリゴン・ピクチュアズが3部作として劇場版を制作し、第1部「亜人 -衝動-」が11月に公開となる。また、TVシリーズが2016年1月にスタートすることも決定している。総監督は「シドニアの騎士」の瀬下寛之さん、監督は「SHORT PEACE」の安藤裕章さん、シリーズ構成は「終わりのセラフ」の瀬古浩司さん。決して死なない未知の新生物「亜人」だったと判明した男子高校生・永井圭を主人公にしたSFサスペンスで、全人類から追われる亜人と彼らを研究対象としか見ていない人類の戦いを描く。
今年の東京国際映画祭のパノラマ作品部門にて、劇場アニメ第1部がワールドプレミア上映されたが、その舞台挨拶レポートが到着。宮野真守さん、細谷佳正さん、櫻井孝宏さん、小松未可子さん、平川大輔さん、洲崎綾さんといった声優陣のほか、総監督・瀬下寛之さんと監督・安藤裕章さんも登壇した。以下、コメント。
――本作で主役・永井圭役を演じた宮野さんよりご挨拶
永井圭役を演じております、宮野真守です。今日は僕らがこだわって、魂を注いで作った作品を皆さんに観て頂けたとても特別な日です。今日は宜しくお願い致します。
――映画をご覧になった感想について
細谷さん「台本から読み取れる作品の雰囲気や、収録中にスタッフさんがせわしなく動いている姿を見て、まるでハリウッド映画みたいだと感じました。スタッフさんの力と僕らキャストの思いが融合してできた作品だと思っております。」
櫻井さん「人間の本能に訴えかける、生きるってなんだろうなと考えさせられる作品だと思います。人間ってなんだろう?と考えさせられる良いきっかけになった作品でした。」
――思い入れのあるシーンや、魂を込めたシーンについて
小松さん「アニメーションではなかなか見られないような、細かい動きや仕草がたくさん詰め込まれていたり、人の心理から出てくる行動がリアルに描かれているので、すべてのシーンが印象に残っています。」
平川さん「IBMの戦闘シーンは本作の見どころの一つでもあるのですが、我々が文字から映像をイメージし、それを共有して演技しているので非常に苦労しました。」
洲崎さん「私たちの演技がそのまま映像化されていたりするので、スタッフさんに信頼されていると感じ、光栄でした。また、普通のアニメのアフレコ以上にキャラクターに入り込まないといけないので、すごく緊張しました。」
――本作の見どころ
瀬下総監督「非常にユニークな原作に声優の皆さんのラジオドラマとしても通用する素晴らしい演技、それを聞いて刺激を受けたアニメーターの作る映像、音響スタッフの凄まじい劇伴や効果音など様々な要因が相乗効果となり、演出家の想像を超える作品となったと思います。永井圭という主人公はどこにでもいる男の子ですが、死ねないけれど必死に生きていこうとする物語です。これは新しいヒーロー像だと思いますので、これからの永井圭が選択する行き様に注目してもらえればと思います。」
――最後の一言
宮野さん「僕は永井圭の人間らしい嘘がない生々しさが好きですし、演じることができ楽しかったです。この作品はリアルとファンタジーの融合が非常に気持ちの良い作品ですので、そこを楽しんで頂けたらと思います。これからも『亜人』をよろしくお願いします。」