「新劇場版 頭文字D」、第3章は拓海となつきの戦いにも注目! 第2章「闘走」初日舞台挨拶レポート

アニメ映画「新劇場版 頭文字D Legend2 -闘走-」の初日舞台挨拶が5月23日に行われた。

 

「頭文字D」は、1995年~2013年に週刊ヤングマガジンで連載され、コミックス全48巻の累計部数は4,860万部を誇る人気マンガ(作者:しげの秀一)を原作としたアニメ作品。”若葉マーク”の主人公が豆腐屋を営む父親が所有する型遅れの”ハチロク”(AE86スプリンタートレノ)を駆り、驚愕のドリフト走行で各地の走り屋たちと熱い公道バトルを繰り広げていく…といった物語で、1998年~2012年にTVシリーズ4作+劇場版1作+OVA数本が製作され、大ヒットを記録した。新劇場版は、CG制作技法が定評のサンジゲンとライデンフィルムが制作を担当し、劇中のクルマの動作音や走行音は全てプロレーシングドライバーが再現。さらに、キャストが一新されるなど完全新作に近い状態で、群馬エリア最速をうたう”ロータリーの高橋兄弟”(兄・涼介:FC3S RX-7/弟・啓介:FD3S RX-7)と主人公・藤原拓海のバトルを3部作で描く。

 

公開初日の5月23日に新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶には、諏訪部順一さん(中里毅役)、松浦裕暁さん(サンジゲン代表)、中智仁さん(監督)が参加。また、作品の舞台である群馬県を代表して、ゆるキャラグランプリ(2014)に輝いたぐんまちゃんと女子カート部のJKBが花束贈呈に駆けつけた。以下、レポート。

 

 

Q.妙義ナイトキッズのリーダー中里を演じられ、キャラクターにどんな印象を持たれましたか?

諏訪部:連載開始当時から原作を読んでいたので、『頭文字D』はとても思い入れのある作品です。そのため、正直悩みました。中里というキャラクターに自分の声質や芝居が合うのか不安な部分があったもので。しかし、任せて頂いたからには、一生懸命演じさせていただきました!完成した本編を観ましたが、バトルシーンは自分的にしっくり来た感もあったのですが、御来場の皆さんはいかがでしたか?(会場拍手喝さいを受けて)ありがとうございます!緊張の中、頑張りました。

Q.中監督は中里に対してどのような印象を持たれていますか?

監督:中里は元々シルビアに乗っていてドリフトをしていたんですが、GTRに乗りかえ、グリップ走行になるという設定なんです。諏訪部さんにはアフレコの際に、武士のようなイメージでやってもらいたいとお伝えしました。中里は、諸突猛進なタイプで、おちゃめな部分もありますよね。

Q.(原作者・しげの秀一氏からのコメントを受けて)如何ですか?
しげのさんコメント
<キャラクターが魅力的で凄いカッコよかった。敗者の美学が泣けますね。爽やかだし。最後、中里の「生きててよかったぜ…」にはシビれました。>

諏訪部:しげの先生にそのようなコメントをいただけて……生きてて良かったぜ!!(会場拍手)本当に嬉しいです。ありがとうございます!

Q.頭文字Dのキャラクターでバトルするとしたら、誰としたいですか?

諏訪部:自分はこう見えてセーフティドライバーなので(笑)バトルするとなると、どんな対決をするかですよね。車庫入れバトルとか良いかもしれないですね。自分の大切なものを隅に置いて、縦列駐車バトルとか(会場爆笑)

Qしげのさんよりバトルシーンに関してコメントをいただいています。
しげのさんコメント
<バトルでの車の表現が熱いよね。アニメならではの工夫が凄くいい。タービンの中を空気が通っていってドカーンと爆発したりピストンだけダァーっと動いてたり、原作ではとても描けないアニメならではの表現も良かった。>

松浦:CGクリエイティブプロデューサーを担当させていただきました。LD1を作った際にアニメ的な表現をやりたいと思いまして、結果、僕たちは満足できる結果になったと思っています。1作目はああいう形で作ったので、2作目どうするんだ?と、すぐに課題が来たわけです。そこで、今回はバトルが中心だとわかっていたので、もっとメカメカしい表現をやってみようか、ということになりました。

Q.中監督、LD3について少しだけ教えていただけますか?

監督:LD3の最大の見所は、高橋涼介とのバトルになってくると思います。今回、なつきのシーンは少なかったのですが、LD3では拓海となつきの戦いも間にあるかも。

Q.皆さん、最後に一言お願いします。

松浦:今回バトルシーンが多く、CGカットもすごくたくさんあります。レーシングドライバーの片岡選手にも監修して頂き、GTRのバトルやFFのドリフトもすごくこだわりました!僕たちもイメージして作るんですが、片岡さんに理屈を教えてもらい、100カット以上は直しましたね。すごく良い感じになっております。LD3を期待して頂いて、見て頂けると嬉しいです。

監督:一番苦労したのは60分の尺に収めることでした。本当はもう少しボリュームがあったのですが、実は泣く泣く落としたシーンもあるんです。ただ、そのおかげで「もう少し見たいな」とも思って頂ける仕上がりになっていると思います。今、LD3の製作にも入っておりますので、LD2とLD3ともども引き続き、よろしくお願いいたします。

諏訪部:中里が壊れた自分のクルマを前に、悲しい表情をして詫びていた姿に共感を覚えました。実は自分も過去にクルマをぶつけた時、「ごめんな」と謝りながら泣いたこともあるので(笑) ぜひ2度、3度と劇場でご覧頂いて、ゆくゆくはBlu-rayやDVDでご家庭でもご覧頂いて、本作を存分にお楽しみ頂けると幸いです!