注目のアーティストfhánaインタビュー! 1stアルバム「Outside of Melancholy」にメンバーがこめた想いとは?

佐藤純一(サトウジュンイチ)、yuxuki waga(ユウキワガ)、kevin mitsunaga(ケビン ミツナガ)という3人のサウンド・プロデューサーに、女性ボーカリストtowana(トワナ)を加えた4人組ユニット「fhána」(ファナ)。2013年8月のメジャーデビュー以来、5作品のアニメタイアップ曲をシングルとして送り出してきた彼らの、待望の1stアルバムが完成した。

 

それが14曲入りの「Outside of Melancholy」。ノベルゲーム的な、いくつもの選択肢によって枝分かれしていく世界の可能性の中で、今、たどり着いた場所をテーマにしたアルバムとなっており、別々のアニメ作品のために作られたシングル曲も、書き下ろされた新曲も、すべてがfhánaという大きなストーリーで繋がっている。

 

ここが、彼らの今いる世界──。アルバムに、メンバーがこめた想いを、たっぷりと語ってもらった。

デビューから1年半。「お待たせしました!」という感があります

 

──1stアルバム「Outside of Melancholy」、ついに完成しましたね。

 

佐藤 ようやく、という感じですね。

 

kevin アルバム制作の話はかなり前からあったのですが、ありがたいことにアニメタイアップを次から次へといただいて、制作に入る時期が延び延びになっていたんです。僕ら自身、早くリリースしたいという気持ちが高まっていたタイミングでしたし、ファンの方からも「アルバムは、まだですか?」という声が多く寄せられていたので、「お待たせしました!」という感があります。

 

佐藤 メジャーデビューしてから1年半の間にリリースしたシングル5枚をすべて収録しているので、この1年半の集大成と言うべき作品になりました。それに加えて、アルバムのために制作した新曲5曲で、次の展開への扉を開くことができました。

 

towana この1年半は、あっという間だったようにも感じるんですけど、デビューシングルの「ケセラセラ」などは随分前のような気がして、すでに懐かしくて。今、聴き返すと、歌い方も声の感じもかなり違うんですね。ボーカリストとしては、1年半の変遷というか成長を感じてもらえるアルバムになっていると思います。

 

──「ケセラセラ」の頃の自分のボーカルを、今、どう感じましたか?

 

towana もうちょっと肩の力を抜いて歌えばいいのになって(笑)。「ケセラセラ」は私にとって、レコーディングスタジオのボーカルブースに入って歌った最初の曲なので、やっぱり硬さが出ているんです。でも、あれはあれで、その瞬間にしか残せない歌声が録れていると思いました。

 

──1年半の経験の積み重ねがあり、さまざまなアニメの主題歌を歌ってきたこともあり、収録曲はバラエティに富んでいますよね。

 

kevin 最近のアニメのタイアップで僕らのことを知ってくださった方には、fhánaってこんなにいろいろな曲を作っているのか、という発見があるのではないでしょうか。さらに言うと収録曲の中には、デビュー前からデモを作っていた曲まであって。でも、通して聴いてみると、すべての曲に1本の芯が通っていると感じることができました。

 

yuxuki アルバム全体のテーマを定めることができたというのが、その理由のひとつですね。1曲目の「Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~」の歌詞が上がってきた時、佐藤さんから、テーマについてのメールが送られてきて、それを読んで全員の中でアルバムの方向性が見えたんです。