特撮「電光超人グリッドマン」から誕生したアニメ「SSSS.GRIDMAN」は、続編となる「SSSS.DYNAZENON」につながり、その世界は両作品をクロスオーバーさせた劇場版「グリッドマン ユニバース」へと展開される。
雨宮哲監督ほか、TVシリーズのスタッフ&キャストが結集した新作について、「SSSS.GRIDMAN」響裕太役の広瀬裕也さん、「SSSS.DYNAZENON」麻中蓬役の榎木淳弥さんに、互いのチームが混じり合ったアフレコの様子を語り合っていただいた。
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自分を成長させてくれた作品だけに力が入ってしまって
――まずは、映画化を聞いたときの感想から教えてもらえますか?
広瀬 僕としては初主演作品となる、とても大切な作品のひとつです。アニメーションとして素敵な作品に仕上げていただけましたし、反響もすごくいただけたので、その作品が「SSSS.DYNAZENON」とともに映画として帰ってくるということで、とても嬉しかったです。多分、見てくださっていたファンの方と同じだと思いますけど、「SSSS.GRIDMAN」の世界がまた見れるんだ、という純粋な喜びがいちファンとしてありました。
榎木 そうですね。今回は(「SSSS.GRIDMAN」「SSSS.DYNAZENON」が)合わさるということで、今まで一緒にやってこなかったキャストの方々と一緒に作品作りができる、という楽しみが一番大きかったですね。
響裕太役・広瀬裕也さん
――TVシリーズのディレクションを踏まえたところもあるかと思いますが、どのような意識でアフレコに臨みましたか?
榎木 TVシリーズでもあまりディレクションがなかった作品だったんですよね。わりとゆだねられるというか……、うん。なので、あまり考えず、スタジオに入ってから、指示されたことに対応していくという感じでした。
広瀬 僕もほとんど言われたことがなかったんですよね。リテイクを何回も繰り返した、ということもなく……。
榎木 わりと、一発で録る、みたいなね。
広瀬 ただ今回、「硬い」とは……。
榎木 言われたんだ?
広瀬 そう。ひと言目、ふた言目でリテイクがあったんですよ。やらかしましたね(笑)。やっぱり、「SSSS.GRIDMAN」のおかげで成長できたという部分があったので、変にしっかり演じようと意識している自分がいたんですよね。それで最初は結構、監督に「ちょっと力が入りすぎていない?」と指摘されたと思います。TVシリーズ当時にはできていたことができなくなっていたり、できなかったことができていたり、というところもありました。でも、(コロナ禍という)こういうご時世ではあるんですけど、僕たちがうまくかけ合えるようにスタッフさんがうまくスケジュールを組んでくださって、一緒に録ることができたので。(TVシリーズの収録は)もう4、5年前になりますけど、「みんなが揃えば一瞬であの頃に戻れるな」という感覚も持てました。だから、みんなの芝居を聞くことで変に「こうしよう」「ああしよう」と考えていたものをなくすことができて、流れに乗っていけたと思います。
麻中蓬役・榎木淳弥さん
――皆さんで一緒にアフレコに臨む中で、印象に残ったことはありますか?
広瀬 事務所の先輩である濱野(大輝)さんが、今回はレックス役で登場されていて……。
――「SSSS.DYNAZENON」ではガウマを演じられていました。
広瀬 「SSSS.GRIDMAN」の時は結構飲み会ができていたんですけど、「SSSS.DYNAZENON」では飲み会ができなかったらしいんですね。で、今回はできると思っていたらできなくて、それがめちゃめちゃ悔しかったらしいです(笑)。「SSSS.DYNAZENON」のチームでワイワイしたかった、っておっしゃっていました。ただ、先ほどもお話ししたように一緒には録れたので。
榎木 メインキャラは結構録れていたよね。
広瀬 そう。だから、なんだか親戚一同が介した、みたいな感覚が「グリッドマン ユニバース」ではありましたね。もちろん、ほかの現場でお会いしている方もいらっしゃるんですけど、作品に対して抱いている想いや、芝居の持っていき方みたいなところがみんな一緒なので、見ている方向性が同じという安心感を得られましたし、あったかい気持ちにはなりました。
榎木 そうですね。先ほどの答えに似てしまうんですけど、今まで一緒に録ってこなかったキャストの方と一緒に録れた、というところは、想像していた通り大きかったですね。でも、広瀬くんとは同じブースに入れていないよね。
広瀬 入っていないかもしれない。
榎木 無線で音声だけを聞く形だったのでちょっと残念だったんですけど、でも、(宝多)六花役の宮本さんとは同じブースでできたので。そこは一番大きかった部分かもしれません。一緒に録れた、というところは楽しかった記憶がありますね。
スターが総出演するオールスター感を味わってほしい
――劇場版を通じて、あらためて演じてきた役がどういうキャラクターだと感じましたか?
榎木 どういうキャラクターであるか……。そのあたりもあまり考えていないですね。台詞を素直に言う、みたいな感じでやっていたので。「どうしてこういうことを言うのか」はいつも考えますけど、どういうキャラクターであるかはあまり考えていないんですよね。デフォルメしてキャラを作るときは、どういうキャラクターであるかを考えることが大事だとは思うんですけど。でも、「SSSS.DYNAZENON」はデフォルメしない作品だったので、あまり考えないほうがいいような感覚でした。
広瀬 僕の場合も同じですね。しかも、裕太は記憶喪失だったじゃないですか? 僕だけではなく誰も裕太のことを知らないんですよ。だから、そこを考えることはあまりなかったです。物語が進む流れや、相手とのかけ合い次第で変わっていったと思います。蓬も裕太も、(南)夢芽だったり六花だったりとの会話を通じて役者さんの中での答えが生まれてくる、みたいな感じですよね。先のことも教えてもらっていなかったんですよ。毎話毎話、台本をいただいたときにお話を知る、みたいな感じでした。Vチェックとかもあまりせず、裕太と同じ気持ちで一緒に探っていく、という部分を意識していましたね。……いや、意識というよりも、そうするしかなかったんですよね。TVシリーズの時は、右も左もわからない自分だったので。読み込んだところで僕自身、多分何もできなかったので、それならば、「裕太と同じ気持ちでアフレコにぶつかるしかないな」とは思っていました。
――それがうまくハマったということですね。
広瀬 多分、オーディションの時からの話になるとは思うんですけど、ナチュラルというか。もちろん、「ナチュラルとは?」という話にもなりますけど、怪獣が出てきて、その怪獣と戦う……、という不思議な世界ではあっても、その中で生きている彼らが自然に出す感じを監督も求めていたんだろうとは思います。だから、TVシリーズをもう1回アフレコし直したとしたら、多分全然違う形になりそうな予感はしますね。テストと本番でニュアンスが違ってもいますし、しかもそこを監督が結構拾ってくれるというか。
榎木 そうなんだよね。
広瀬 「あ、それでいいんじゃない?」みたいに、その時に生まれたものを面白がってもくれました。
――劇場版でもテストから全部チェックし、採用するテイクを選んでいるとお聞きしました。
広瀬 そうなんですね。
榎木 へぇー。
広瀬 それは知らなかった。さすがに、別の人が声をあてたシーンはないと思いますけど(笑)。
――ほかの声優にも台詞を言ってもらって?(笑)。
広瀬 この人のテイクを使おう、みたいな(笑)。それはないでしょうけど、でも確かに、テストでは肩の力が抜けていたのに本番で構えてしまうこともあるので。
――お互いのキャラクターについては、どのように見ていましたか?
広瀬 今回の「グリッドマン ユニバース」でかけ合いをしていて気づいたんですけど、僕たち(=裕太と六花)がわちゃわちゃとしているのに比べて、蓬と夢芽も妙にお芝居が落ち着いているんですよね。同じ結ばれた2人なのに、「SSSS.DYNAZENON」のほうが先輩に見えました。ストーリーが重いところにも焦点を当てていくという、大人な内容だったのもあるんですけど。全体的に落ち着いていました。(山中)暦は年齢も大人ですけど、同じ中学生の(飛鳥川)ちせも。
榎木 そう? 意外と出会ってしまったら、僕は同学年感を持ちました。でも確かに、恋愛的にはこっちのほうが進んでいるかもしれないですね。「(裕太と六花は)まだまだだな」とは思いました。
広瀬 (笑)。でも、予告編にあったように、裕太と六花がどうなるか、は今回の見どころのひとつですね。
――予告編はいきなり裕太の、「俺、六花に告白しようと思う」という台詞から始まりますから。今、見どころのお話が出ましたが、劇場版ならではの魅力についても教えてもらえますか?
広瀬 僕自身はやっぱり、「裕太の物語」が見られる、というところですね。グリッドマンを身に宿して戦い抜いてきたTVシリーズを経て、今回の映画ではそのグリッドマンが離れた後の、裕太として生きていく状況ではあるので。告白にしろ戦闘にしろ、何を選択するかというところで彼の性格がしっかりと現れると思っています。僕から見た裕太は、「やっぱりヒーローだな」、という感覚だったんですけど、そのあたりを皆さんがどう感じてくださるのか楽しみです。あとはもちろん、「グリッドマン ユニバース」というタイトルでもあるので、「SSSS.DYNAZENON」チームとどう交わっていくのか、世界観の交わりもひとつの見どころだと思います。
榎木 そうですね。やっぱりキャスト表を見ていても、全員が登場というところは感じられました。なので、スターが一挙に集まってのオールスター感は味わってほしいですね。からみがなかったキャラクターたちが絡んでいきますし、ひとりひとりにも見どころが用意されているので。作品がクロスする中で生まれるキャラクターたちのやり取りを楽しんでいただけたら、と思います。
(取材・文/清水耕司(セブンデイズウォー)、撮影/金澤正平)
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