2022年もあっという間に1か月が過ぎました。というわけで連載コラム「ワッキー貝山の最新ガチャ探訪」、 今年もよろしくお願いいたします。
カプセルトイ業界は休む暇なく、ますます盛り上がっております。新年早々、ワクワクなアイテムのリリースラッシュ!
よくもまあ次から次へとアイデアが思いつきますなあ~、なんて感心しちゃいます。この熱気の一端は、このコラムを読めばきっとわかるはず! 最後までじっくりご覧ください。
「ミニ駄菓子屋マスコット3」 J.ドリーム 300円 全5種
見たモノ全てをミニチュアにしちゃう魔法使い集団、と勝手に評しております「J.ドリーム」。
2021年2月、第49回のコラムでレビューした「ミニ駄菓子屋マスコット」も弾を重ねて、早くも第3弾がリリースされました。今回は、店前にあったコインゲームがラインアップ! となれば取り上げないわけにはいかないでしょう?
それでは、セピア色したあの頃にタイムスリップしちゃいましょう!
●コインゲームA
子供の頃、大ブームになったスペースシャトルのイラストにワクワク! 宇宙を彷彿させる深い青の筺体に懐かしさがこみ上げてきます。
お金を入れてゴールすれば金券がもらえて、それで駄菓子が買えるんだよなぁ~。少ないお小遣いを握りしめてレッツトライ!したものです。
えっ、このミニチュア実際に遊べるの? カプセルには1センチにも満たないコインが付属。これがゴールに入れば、きちんとコインは戻って来ます。立派に遊べますよ。涙が出てきそうです。
●コインゲームB
これはあの大ヒットした「新幹線ゲーム」風のイラストだ! 筺体色もこんな感じでした。当時のハラハラドキドキがよみがえってくる~。同級生には、数ミリ単位で弾く強者がいたなあ~。
確か、ゴールするとガッチャンって鈍い音したっけ~。いろいろとよみがえってきます。
●陳列ケースA
若干角度がついた、木目の雰囲気も懐かしいケース。もちろん扉は開閉できます。並べる駄菓子フィギュアも、モロッコヨーグル風と今回初ラインアップの「ビックカツ」風の2種類が付いています。
ビックカツの、モリッてした立体感がイイね!
●陳列ケースB
こちらに付いてくる駄菓子は、ビニール製の容器を噛みながら、ぐるぐる回してねじ開けていた「ねじねじゼリー」。そして、昔は4個入りだったマルカワの「10円オレンジガム」風。アタリも付いていたよなぁ~。
●冷蔵ケース
コーラ瓶2本、オレンジ瓶1本の計3本付き。トレイで3段に分けられるし、取り外しも可能。立てても寝せても陳列ができます。ねじねじゼリーも入れちゃおうかなぁ~。
手のひらサイズで懐かしさが味わえるのは、至福の時間ですね。みんな! オリジナル駄菓子屋さんを再現しちゃおうぜ!
「アメリカンバーバー」 ケンエレファント 500円 全5種
都内の主要駅に出店しているポップアップショップが絶好調! 昨年末には大阪駅にも期間限定で出店するなど、破竹の勢いが続くケンエレファントです。
高い再現度のミニチュア造型は、思わずうねるモノばかり。500円ガチャと聞くと、決してお安くない値段と思われがちですが、手に取れば、なるほどと言わざるを得ません。ハイクオリティな商品本体に度肝を抜かれ、同梱のミニブックの読み応えもあるということで「安すぎ~!」と思っちゃいます。加速度的にファンを増やしているのも納得です。
そんなケンエレファントの、今回のターゲットは理髪店業界です。
さっそくミニブックを広げると、大きく「大人の上質な時間とミニチュアのある空間」という見出しが。早くもアダルティな雰囲気に酔ってしまいそう。今回は、オールドアメリカンなバーバーカルチャーを堪能させてくれるそうです。モノトーンでシックな写真もあって、気分はすでに海の向こう側です。
なお、今回のアイテムは東京・神田にあるトラディショナルヘアサロン「THE BARBA TOKYO」の協力のもと、よりクールなラインアップになっています。
●バーバーチェア
黒と白を基調にしたモダンな椅子。1954年発売の「クラシカ90」というそうです。
より細かい造形のために、パーツ分けされた組立キットになっているのが嬉しいですね。パーツを組み立てながら、パーツ1つひとつのディテールを堪能しちゃいましょう。
そして完成させてみると、実際に座ってみたい衝動に駆られるほどの満足感! 特に足元部分のこだわりは、一見の価値あり。省略しちゃいがちな座両面のレバー「刈布掛け」も再現。納得のできです。
●バーバーポール
ウィリアム・ビル・マービーがアメリカのミネソタで創業し、今年で100周年を迎える老舗メーカー・MARVY。同社による、ずっと変わらない人気のポールです。スイッチを入れると、ほんのりライトが灯ります。マグネット式なので、お好きなところにつけられるすぐれものでもあります。
●バリカン&シザー
バリカンの大きさは3センチ程度。既成のフィギュアとの相性も抜群かも。シャープなラインとワインレッドのカラーリングは、まさに大人アイテムの雰囲気です。
シザー(はさみ)は、理髪技術者に長年愛用されているモデル。3センチ程のくしも付属しており、質感や滑らかさも最高のミニチュアになっています。
●ヘアセット
1960年代に広く使用されたハイスペックなヘアドライヤーだそうです。
しっかりとした造形が、カプセルトイを超越した存在感をもたらしています。送風口の先端が取り外しできるのもGOOD。清涼感漂うメロンソーダ色のポマードの瓶が付属。これも、フタが取り外せるという芸の細かさです。
忠実に型起こしされたヴィンテージコーム、印刷された細かなロゴにも注目です。
●シェービングセット
なんとこのシェーバーのカミソリ部分は、柄の中に収納可能です。こんな小さいのに素晴らしいギミックです。
また、実際のブラシのハケ部分はアナグマの毛でできているそうですが、本商品では固いプラ素材でできています。しかし細かな着色で、超リアルに表現。一見して、本物同様のフサフサ感が再現されています。
それを使って、白と黒のシェービングボウルでゴッコ遊びもできちゃいます。
行きつけの理髪店の主人も、このトイが欲しいと言っていました。そこで、バーバーポールを受付のレジに貼り付けてあげると、気分はたちまちアメリカン。店主もこの雰囲気にちょっと憧れがあったみたいで、喜んでましたね。
さていかがでしたか? ホント、カプセルトイの進化がものすごいですね。単純に造形のクオリティが上がっているし、マニアックな世界も広がっている。
これは、ガチャコレクター歴45年の底力を見せどころ! 今年もガチャ沼にどっぷりハマって、ひたすらレビューしていきますよ。よろしくお付き合いくださいね。
<プロフィール>
ワッキー貝山
フリータレント兼ガチャガチャコレクター・研究家(カプセリスト)
7歳からガチャガチャを集めだし、10万個所有。「昭和レトロガチャ 最強コレクション」(グラフィックス社)、「愛しのインチキガチャガチャーコスモスの全て」「素晴らしきインチキガチャガチャの世界―コスモスよ永遠に」「最終決定版!インチキガチャガチャの真相―コスモス、その愛」(双葉社)「日本懐かしガチャガチャ大全」(辰巳出版)関連本5冊出している。
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