韓国、台湾を中心に絶大な人気を誇るオンラインRPG「リネージュW」と佐賀県のコラボレーション企画が2024年2月1日よりスタートした。オフライン(ゲーム外)コラボとして3月3日まで開催されるのは、「リネージュW」のアートギャラリーや特設フォトスポット、佐賀県内周遊ARフォトラリー、コラボ旅館による宿泊プラン、コラボグッズの販売。本記事では、九州佐賀国際空港内で開催中のアートギャラリー、フォトスポットと、古湯温泉ONCRI(おんくり)にて実施中の「コラボ宿泊プラン」を紹介する。
「リネージュW」は、PCオンラインゲーム「リネージュ」を継承し、グローバル展開を前提に開発されたシリーズ最新タイトル。リアルタイムAI翻訳機能を実装し、言語が異なるプレーヤー同士でもスムーズにコミュニケーションが可能なのが特徴だ。iOS/Androidのスマホに対応するほか、ゲームを運営するNCSOFT独自のクロスプラットフォーム「PURPLE」を介し、PCでも「リネージュW」の世界を体験できる。今回の企画は、オフラインで会うきっかけを作る施策というのがアイデアの発端で、プレイヤーの多い韓国、台湾からアクセスしやすいという理由から、佐賀県の「サガプライズ!」に相談し、実現したものだ。
「サガプライズ!」とは、企業やコンテンツとのコラボで佐賀県の魅力を発信する佐賀県の情報発信プロジェクトで、「リネージュW」とのコラボはその第37弾の企画となっている。オフラインコラボのスタート前日の1月31日に行われたオープニングセレモニーには、佐賀県知事の山口祥義氏、NCSOFT日本支社であるエヌシージャパン事業統括本部長の金埈範(キム・ジュンボム)氏、同管理統括本部長の李睿彬(イ・イェビン)氏が参加。山口氏は「佐賀県ではこれまでさまざまなコラボを展開してきましたが、国際的なコラボは史上初。今回のコラボをきっかけにアジア各国との絆が深まっていくことを願っています」とニッコリ。実はこのセレモニー前にも、とあるコラボのイベントに参加してきたことを明かし、佐賀県のコラボ企画の実績を物語るコメントもしていた。
「自治体とのコラボレーションは初めて」と話したエヌシージャパンの金氏は、以前から「リネージュ」シリーズのファンが“オフライン”でもリネージュを経験できる場所を作りたかったとし、「佐賀県とのコラボ企画を通じて多くの方々に『リネージュ』を知っていただきたいです。『リネージュW』の世界観に触れて、楽しさを体感してください」とアピール。本コラボをきっかけにアジア各国と絆を深めていきたいと意気込む山口氏に対し、「リネージュ」とのコラボに一番に力を入れてほしいとリクエストし、報道陣の笑いを誘う場面もあった。
ここからは今回のコラボの一部を紹介していく。まずは九州佐賀国際空港内に設置された「リネージュW Art gallery in SAGA」と題したアートギャラリー。ゲーム音楽が流れる空間で、「リネージュW」の世界を体感できる場となっている。
「リネージュW」のこれまでのアップデートの歴史、ビジュアルなどを振り返ることができるだけでなく、ゲーム内レアアイテム「執行剣」の原寸大サイズの実物が国内で初公開されているのも注目ポイントだ。
さらに空港内には、「リネージュ」シリーズ全作に登場する“デスナイト”と写真が撮れるフォトスポットも登場。
ほかにもスタンプラリーイベント、佐賀県産品などとのコラボグッズの販売なども実施されている。期間中は、空港内が「リネージュ」色に染まる、ファンにはたまらないコラボだ。
また、佐賀県といえば温泉も堪能したいところ。「『リネージュW×佐賀県』コラボ宿泊プラン」が提供されるのは、古湯温泉「ONCRI(おんくり)」。古湯温泉は自然豊かな奥古湯に位置し、“ぬる湯”と呼ばれる長く浸かれる源泉が特徴で、「美人の湯」とも言われている。静かな温泉郷なので、のんびりとホテルで「リネージュW」の世界観と温泉に浸ることができるだろう。
「ONCRI」で提供するコラボルームに使用されているのは、客室「ソノテラス」。「リネージュW」に登場する「アンタラス」「ヴァラカス」「パブリオン」「リンドビオル」ら、4つの竜をイメージした装飾による、4種類のコラボルームを提供中だ。
宿泊客には「リネージュW」仕様のロングTシャツ、手ぬぐいを進呈。ファンならゲットしておきたい君主風マントは先着70名のみの提供なので、早めの予約がおすすめだ。
なお、コラボルームに宿泊する際、どの「竜」になるかは基本選べないのだが、竜のリクエストは可能とのことなので、予約時に伝えることをおすすめする。
そして、ディナーは「リネージュW」の世界観をイメージしたテーブルセットで提供される。メニューからランチョンマットまで「リネージュW」仕様で存分にゲームの世界観を楽しもう。
このほか、佐賀県の各所でARフォトラリーイベントも開催中。佐賀県内5か所のフォトラリースポットに設置されたポスターから、スマホのカメラで二次元コードを読み込むと、マジックドールのフォトフレームが出現する。また、合計2か所以上のフォトラリースポットでAR写真を撮影し、「#LW_SAGA」を添えて、SNS(X、Instagram、Facebook)に投稿すると、「リネージュWオリジナルワイヤレス充電マウスパッド」と「有田焼」の陶器セットが抽選で15名に当たるプレゼントキャンペーンも。佐賀県を散策し、思い出を撮影して、さらにプレゼント企画にも参加してみるのはいかがだろうか。
なお、各フォトラリースポットと、登場するマジックドールは以下の通りとなっている。
・九州佐賀国際空港「木彫り人形」
・武雄温泉楼門「デスナイト」
・曳山展示場「バグベアー」
・祐徳稲荷神社「コカトリス」
・うれしの茶交流館チャオシル「バフォメット」
(取材・文/タナカシノブ)