現在、全国の映画館で絶賛上映中の映画「魔女見習いをさがして」。本作は今年20周年を迎えているアニメ「おジャ魔女どれみ」の完全新作映画だ。
佐藤順一監督以下、オリジナルスタッフが再集結するいっぽう、新進気鋭のクリエイターも参加した本作は、「大人のための新たな魔法の物語」として公開されている。
本作は、ソラ・ミレ・レイカという、かつて「おジャ魔女どれみ」を観ていた世代の20代女子たちだが、もちろん、どれみ、はづき、あいこのMAHO堂メンバーも登場する。
今回は千葉千恵巳さん(春風どれみ役)、秋谷智子さん(藤原はづき役)、松岡由貴さん(妹尾あいこ役)に本作に至るまでの思いや、実際に完成した映像を見た感想などを語っていただいた。
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──「魔女見習いをさがして」の製作決定を聞いたときいかがでしたか?
千葉 いきなり映画になるんだ!と思いました。映画ってやっぱり特別なので、とても驚きましたね。お話を聞いたときはどんな映画なのかは全く教えてくれず、「おジャ魔女どれみ」の映画が製作されることだけ伝えられていて。なんとなく、どれみたちがメインじゃないというのは聞いていたんですが、関(弘美)プロデューサーから「大丈夫!(どれみたちも)出るから!」と言われていて(笑)。あまりにも毎回呪文のように言われるので、「これはやばいぞ」って(笑)。
一同笑い
千葉 そこからだんだんと覚悟ができていったって感じですね。
秋谷 私もすごく驚きました。でもみんなとまた作品を作れるって思ったらすごく嬉しかったです。
松岡 最初は千葉ちゃんから聞いた気がします。
千葉 風のうわさでね(笑)。
松岡 なので、しばらくは本当かなって、嘘つかれてるんじゃないかなって思ってました(笑)。
一同笑い
松岡 いいことって本当にちゃんとオファーが来るまでは信じないことにしていて。楽しみにしすぎると実現しなかったときに落ち込んでしまうので……。なのできちんとお話を聞いたときはとても驚きましたし、本当に嬉しかったです。
でも、いざ台本をもらって、読み込んでみたら「あれ? あいこいないじゃん!」みたいな(笑)。
──そんな新たなヒロインたちが活躍する映画をご覧になってみていかがでしたか?
秋谷 とても素敵でした。どれみちゃんたちがあまり出てこないから、見る前は不安だったんですけど、見てみるとむしろ“どれみ”を感じる作品になっていました。見終わったときは胸いっぱいで……制作陣のどれみ愛がたっぷりと詰まっていた作品でした。
松岡 関さんが本当に描きたかったものってこれだったんだ!と納得しました。
20周年イベントで地方をいろいろ回っている中で、たくさんのファンのみなさんとお会いできたんですが、満面の笑みで迎えてくれたり、なかには泣いてる人もいたりして。その経験にすごくシンクロしているような感じがします。「どれみ」ってみんなの作品なんだなと改めて感じましたし、映画のメインキャラの3人を通してファンのみなさんの顔が浮かんできました。
すごく出てくるわけではないですが、これは胸を張って出演していますといえるし、いろんな人に心から見に来てくださいと言える作品になってました。
千葉 あの世界観や絵、音楽があって、作品の世界が今の技術でよりきれいになって目の前で広がっていました。「おジャ魔女どれみ」のメンバーはそんなに出てきたりしてはいないのだけれど、映画の世界に空気としてしっかりと入り込んでいたので、“そこにいる”と感じることができました。実はそれって表現しようと思うとすごく難しいと思うんです。当時のスタッフをできる限り再集結させたのも、あの時の、あの映像やあの世界観を作るには欠かせないメンバーだったんだろうなとすごく感じました。
──新たなヒロイン3人(ソラ・ミレ・レイカ)を見てどう感じましたか。
千葉 アフレコは別々で、お芝居がどんな感じになるのか正直想像がつかなかったです。試写を見るまで未知の世界って感じでした。実際見てみたらはじめのいくつかのセリフで、作品を好きで演じてくれているのがお芝居から伝わってきてとても安心しました。
松岡 3人の中にきちんとおジャ魔女たちがいたんですよね。これは、あいことどれみをブレンドしたキャラなのかな、とか、3人のキャラクターの中におジャ魔女たちをすごく感じました。絵だけでなく、お芝居の中にもあって、すごくていねいに汲み取って演じてくださっているんだなと感じて、見ていてとても心地よかったです。
秋谷 本当にお芝居から「おジャ魔女どれみ」が好きなんだということがとても伝わってきました。ここのギャグっぽい顔はこういう声で言うよね!みたいなところが、イメージと一致するので、素晴らしいなと思いました。
──ファンだからこそ楽しめる、2回目見るならここに注目してほしい、というところはありますか?
松岡 「どれみ」に出演していたキャストが細かいところで、別人として出演しているんです! 私たちおジャ魔女たちも別役として出演もしています。全然あいこと雰囲気を変えて演じようとしたら、監督から「ちゃんとあいこに寄せてほしい」というディレクションがあったので、私たちの声はすぐにわかると思います(笑)。ほかの方の演技はもしかしたら1回目は気づけないかも。宝探し感覚でコンプリートしていただいて、楽しんでいただきたいですね!
千葉 結構さりげなく声の出演をされている人がいるので、見どころですね。1回目のエンドロールで出演者をちゃんと見て覚えてもらって、答え合わせを2回目でしていただけたらなと(笑)。
──映画を見て、改めて感じた「おジャ魔女どれみ」の魅力を教えてください。
千葉 テレビアニメもそうだったんですが、決して魔法では問題解決をしていないんです。魔法の力はきっかけをくれたり背中を押してくれたりはするけど、最終的には自分たちの力で乗り越えられるんだというところは、今作でも変わらず伝えてくれました。
「おジャ魔女どれみ」の世界で受け継がれている大切な部分ですね。
秋谷 「おジャ魔女どれみ」のセリフは、すべて愛情がこもっている言葉なので素直に心に響いてくるんですよ。観てくださった方は、そのままやさしい気持ちを感じてもらうことができると思います。やっぱり愛情いっぱいの作品だなと再確認しました。
松岡 最初に映画の台本を見たときに、魔法の呪文をいうのはあいこじゃないんだと知って、ちょっと寂しさを感じました。でも映画を見て、実際に当時はみんなああやって呪文を唱えていたんだろうなって気づけてすごく嬉しかったし、レイカのセリフだからこそ響いてきました。
千葉 あいちゃんの言い方を真似して呪文を唱えるんじゃなくて、自分たちの言葉で演じてくれたからこそ感じられるよさだったよね。
松岡 そうなの! 観てくれるみなさんにシンクロするんじゃないかな?
──最後に、映画を観る方へのメッセージをお願いします。
千葉 20周年記念作品として、当時の空気感、世界観そのままに、観てくれるみなさんが主役として物語の中に入っていけるような作品となっています。「おジャ魔女どれみ」を見ていた人も、見ていなかった人もこの世界に入り込んで楽しんでいただけると思うので、みなさんがこれから一歩踏み出すきっかけになるといいなと思っています。