2020年10月27日、EX THEATER ROPPONGIにて「Netflixアニメフェスティバル2020~君とみるアニメの未来~」が開催された。
本イベントは2020年9月に日本でのローンチ5周年を迎えた動画配信サービス「Netflix」の新作アニメ情報やトークセッションが行われた第1部「Netflixアニメラインナップ発表会」、Netflixで配信されるアニメの声優やシンガーが一堂に集うお祭りイベント「ネトフリアニメ大感謝祭」の2部構成。ここでは、そのうち、第1部「Netflixアニメラインナップ発表会」の模様をお届けしよう。
まず登壇したのはNetflixアニメチーフ・プロデューサーの桜井大樹さん。
「日本のアニメはまだポテンシャルがあって、世界に広げることができるのではないか」という思いで、たったひとりのアニメ担当部署をスタートさせた桜井さんだが、今や11人のチームで日々Netflixで作るべき作品は何かを模索しているという。
世界中のアニメファンが集うプラットフォームを目指してきた」と、これまでのNetflixの日本国内での施策を振り返りつつ、「東京を拠点に、世界中のクリエイターの多彩な表現を目指す、真のグローバルプラットフォーム」と今後の目標を語った。
印象的だったのが、国・地域別の視聴者数TOP10において、最近は日本のアニメが世界中でランキング上位を占めることが増えてきたという話題である。
毎年50%増のペースで、アニメを視聴する世帯が世界中で増えているという状況を踏まえ、「日本はもとよりアジア、世界に向けた作品を作ること」がミッションだと、アニメ事業への意欲を語った。
日本発のアニメが、Netflixを通じて世界中に届けられていることが浮き彫りになったところで、今後配信が予定されている新作アニメ情報が一挙に発表された。
ここからはメインMCのアナウンサー・吉田尚紀さん(ニッポン放送)、アニメ大好き女優の内田理央さんが登場。アニメファンならではの、テンション高めなトークとともに全16作品が紹介された。
全16タイトルのうち、前半は「グローバルプラットフォーム」を体現するかのような、バラエティ豊富な作品が並んだ。
【バイオハザード:インフィニット ダークネス】
製作・原作監修には、数々の「バイオハザード」シリーズを世に送り出したカプコンの小林裕幸プロデューサーが参加。制作プロデュースには、さまざまなアニメ作品を生み出しているトムス・エンタテインメント、CG映画「バイオハザード:ヴェンデッタ」で制作プロデューサーを務めた宮本佳さん率いるQuebicoがフル3DCGアニメーション制作を担当する。
本作は人気キャラクターのレオン・S・ケネディとクレア・レッドフィールドの2人を軸に物語が展開するホラーアクション作品。ダイナミックなアクションシーンに、サスペンス要素も加わった誰も見たことのない「バイオハザード」の世界を描く。
・公開:2021年 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
原作・製作・監修:株式会社カプコン
フル3DCGアニメーション制作:Quebico
制作プロデュース:トムス・エンタテインメント
【ゴジラ S.P<シンギュラポイント>】
日本が生んだ世界に誇るキャラクター、怪獣“ゴジラ”。
その“ゴジラ”の新たなプロジェクトとして、完全新作TVアニメシリーズ「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」が始動! これまでの作品とはまったく違う、まったく新しいオリジナルストーリーが、全13話のTVアニメとして展開する。
人類に訪れる未曽有の脅威に、女性研究者の“カミノメイ”と、男性技術者の“アリカワユン”という2人の若き天才が、周囲の人間たちと共に挑んでいく姿が壮大なスケールで描かれる。
・公開:2021年春 Netflixにて独占配信(日本先行)
・スタッフ
監督:高橋敦史
シリーズ構成・脚本:円城塔
キャラクターデザイン原案:加藤和恵
キャラクターデザイン:石野聡
怪獣デザイン:山森英司
音楽:沢田完
アニメーション制作:ボンズ×オレンジ
【エデン】
何千年もの先の未来に、ゼロという指導者ロボットが率いるロボットだけが暮らす世界「エデン3」があった。農業用ロボットとして暮らしていたE92とA37はある日、サラという名の赤ちゃんが入ったカプセルを偶然発見し眠りから目覚めさせてしまう。
人間が悪者であるとされているこの世界では、サラが危険だと考えた2体は、エデンの外へと彼女を運び出し、安全な場所で密かに育てていく。2体の元ですくすくと成長したサラは、ある日遠くから自分を呼ぶ声に気づく。それはあのロボットしかいないはずの「エデン3」からだった──。
・公開:2021年5月 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
監督:入江泰浩(「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」)
キャラクターデザイン:川元利浩(「カウボーイビバップ」)
脚本:うえのきみこ(「王室教師ハイネ」「クレヨンしんちゃんオラの引越し物語 サボテン大襲撃」)
コンセプトデザイン:クリストフ・フェレラ(「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」クリーチャーデザイン)
アートディレクター:クローバー・シェ(「上海バットマン」)
音楽:ケビン・ペンキン(「メイドインアビス」「盾の勇者の成り上がり」)
プロデューサー:ジャスティン・リーチ(「イノセンス」)
アニメーション制作:CGCG
・キャスト
<高野麻里佳さんよりコメントが到着!>
──役が決まった時の気持ち、脚本を読んだ時の印象
たったひとりの人類がロボットと生きる姿に、一瞬で心を奪われました。
初めてのアフレコの日、映像を作るための仮収録として呼んでいただきました。いわゆる「この役で受かりました」みたいなタイミングがなかったので、いつかしれっと違う方が演じている作品になっているかもしれないと考えたりもして。それがこのまま起用していただくことになり、何より、作品を作った皆様に喜んでいただけたことが嬉しかったです。
──国内外のファンへ向けてメッセージ
SF作品でありながら科学的な言葉ではたとえられない想いがたくさん詰まっています。
どこか遠くない未来にこんな世界があるかもしれない。そんな時、本来「人」とはどうあるべきなのか。自分にとって本当に大切にしたいことははたして何だったのか。今の私たちにも改めて考えるキッカケをくれる作品です。
誰かの「大切」であるあなたにこそ見てほしい。ぜひお楽しみください!
【ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン】
人類はヴァンパイアとの戦争に敗れ、地球上にほとんどの居住区を失った。生き残った人々は小さな都市に光の壁を築き、身を守りながら生存圏の再拡大を望んでいた。
抑圧された暮らしの中、敵であるヴァンパイアとの共存を望む主人公・モモ。かつて人間を愛し、戦場から姿を消したヴァンパイアの女王・フィーネ。都市に戦火が広がる中、2人は運命的な出会いを果たす。その昔、ヴァンパイアと人間がともに暮らす『楽園』があった。これは『楽園』を求めて旅をするひとりの少女とヴァンパイアの物語─。
・公開:2021年 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
監督:牧原亮太郎(「ハル」、「屍者の帝国」)
助監督:田中洋之(「進撃の巨人」)
キャラクターデザイン・総作監:西尾鉄也(「人狼 JIN-ROH」、「NARUTO-ナルト-」、「スカイ・クロラ」)
美術監督:吉原俊一郎
アニメーション制作:WIT STUDIO
【Yasuke -ヤスケ-】
メカと魔法の入り交じる群雄割拠の戦国時代。一度は隠居の身となった浪人・弥助(ヤスケ)が邪悪な力によって命を狙われる不思議な子供を運ぶため、再び刀を取る。
伝説の大名・織田信長に実際に仕えたという、初のアフリカ人侍・ヤスケの物語が、いま世界へ放たれる。
・公開:2021年春 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
制作・監督・製作総指揮:ラション・トーマス
キャラクターデザイン:小池 健
音楽&製作総指揮:フライング・ロータス
アニメーション制作:MAPPA
・キャスト
主演:ラキース・スタンフィールド
【パシフィック・リム: 暗黒の大陸】
かつて、太平洋の海底から次々と現れたKAIJUを迎撃するため、人類は巨大なロボット兵器イェーガーを開発した。時は流れ、今度はオーストラリアがKAIJUに襲撃され、大陸全土で人々は避難を余儀なくされることに。取り残された少年、兄テイラーと妹ヘイリーは、老朽化のために長く打ち捨てられていたイェーガーの操縦を覚え、わずかな望みを胸に、行方不明の両親を捜す決死の旅に乗り出す。
・公開:2021年春 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
共同制作:クレイグ・カイル (「マイティ・ソー バトルロイヤル」) 、グレッグ・ジョンソン (「X-MEN: エボリューション」)
製作:レジェンダリー・ピクチャーズ (「キングコング:髑髏島の巨神」「名探偵ピカチュウ」)
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
【トランスフォーマー: ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー】
Netflixとハズブロがルースター・ティースとタッグを組み、アニメーション制作はポリゴン・ピクチュアズが担当。
死にゆく星で、オールスパークをめぐり激しいバトルを繰り広げるディセプティゴンとオートボット。トランスフォーマーたちの”始まりの物語”がいま幕を開ける。
日本語吹き替えに玄太哲章、井上和彦、木村良平、井上喜久子、大塚芳忠など実力派声優が集結! 「第1章:シージ」は現在独占配信中、「第2章:アースライズ」は近日配信!
・公開
「第Ⅰ章:シージ」:独占配信中
「第Ⅱ章:アースライズ」:近日配信
【異界探偵トレセ】
フィリピン発のアニメシリーズ。バジェッテ・タン、カジョ・バルディッシモ作の同名グラフィック小説が原作。
フィリピンに伝わる伝説の生物が人間のあいだに身を潜め暮らすマニラで、アレクサンドラ・トレースは邪悪な生き物がうごめく裏社会と対峙していく。
・公開:2021年 Netflixにて全世界独占配信
・スタッフ
原作:バジェッテ・タン、カジョ・バルディッシモ
製作総指揮:ジェイ・オリヴァ(「ワンダーウーマン」「The Legend of Korra(原題)」)
プロデューサー:シャンティ・ハーマイン、ターニャ・ユソン(BASE エンターテインメント)
ここまでのラインアップを見て、内田さんが特に反応を示したのは「ゴジラ S.P<シンギュラポイント>」。主人公2人のバディ感に期待を寄せていた。