可動とプロポーションにこだわった勇者ロボに注目! おまけにメカ美少女にも変身可能!? コトブキヤ「グレートエクスカイザー」を作ってみた!【声優・泰勇気の週末プラモ! 第17回】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第16回スタート!

 

第17回 グレートエクスカイザー

発表時から期待値の高かったコトブキヤさんの「勇者シリーズ」第1弾がついに発売となりました!

その名も、「勇者エクスカイザー」より「グレートエクスカイザー」です!

 

大きなパッケージにドーンと描かれたグレートエクスカイザーが目印!

 

 

ランナーはとってもカラフル。このカラフルさのおかげで、シールも塗装もしなくてもバッチリ色分けできています! 塗装済みパーツは顔のみですね。

 

説明書もベーシックで見やすい仕様。それでは一気に組み立ててしまいましょう!

 

「超巨大合体!」

 

「グレート!」

 

「エクスカイザー!!」

 

というわけで説明書通りに組み立てました。制作時間は、およそ2時間20分! スタイルのよさもさることながら、このカラーリングはすべてパーツ分割による再現であることを強くお伝えしたい!! 塗装はもちろん、シールもなくてこの仕上がりですよ!?

 

ドラゴンジェットの機首の黄色いところも、翼の白いラインも、何度も言いますがシールじゃありませんよ!? パーツ分割なんですよ!?

 

少しだけS字立ち。力強くもスマートなこのボディバランス。絶妙です!

 

当時の玩具をリスペクトした立ち方をさせても、さほど野暮ったくないから不思議。

 

頭部の造形。角の角度もマスクの形状も大満足の出来。クリアパーツも効果的に使われております。

 

肩の部分を上から見ると、ちゃんとドラゴンカイザーのパーツの中に、キングエクスカイザーのパーツが収まっているように見える構成になっているのがわかります。

 

胸部のライオンはエクスカイザーの象徴。この大事な部分も文句の付けどころのない仕上がり。

ライオンの目はクリアパーツ。

 

ウエストから腰にかけてのバランスもバッチリ。そしてこのフロントアーマーもパーツ分割による色分け。中央のクリスタルはクリアパーツ!

 

肩アーマーも大味になりかねないのに、面の角度からキャノン砲の形状まで、まったくもってちょうどいい!

 

腕部の表面も単純な平面ではなく、微妙にラウンドした面構成。

 

脚部も単調な「箱」になってしまいそうなデザインであるにも関わらず、隙のないパーツ配置とパーツ分割による見事な色分け、角っこの処理(C面)などで上半身の情報量に負けない密度に仕上がっています。

 

背面。当時の玩具ではさまざまな物が後ろにまとめられていましたが、今回は非可変キットということもあってすっきりまとまっています。

 

脚部の後ろ側と内側は構造物のないデザインなので、シンプルな仕上がり。それがかえってグレートエクスカイザーの設定画を思い起こさせてくれます。

 

冒頭のポージングで使用したスタンドの受け穴は、腰部の下面にあります。これを利用すれば、市販のスタンド各種を使用してのポージングが可能です!

 

本体以外のパーツはご覧のとおり。胸部ライオンのタテガミの角度違い、手首各種、ドラゴンアーチェリー、カイザーソード(キングエクスカイザー)、カイザーソード(グレートエクスカイザー)、カイザーソード(パース付き)です。パース付きカイザーソードには柄の部分の延長パーツも組み付けてあります。

カイザーソード(キングエクスカイザー)とドラゴンアーチェリーが付属しているのは芸が細かいですよね。

 

それではまず、可動を見てみましょう。

 

頭部は首のパーツの上下で可動するので、とても優秀です。回転はもちろん、見上げ、見下ろし、左右へ傾げることも可能。

  

肩も、この形状からは想像もつかないほどの可動域があります。肩の接続は軸なので当然360°回転させられる(場合によってはタテガミをよける必要はあります)し、肩アーマーの二重構造を生かして外側の青い装甲が可動。上の正面画像の、右肩がめいっぱいに肩を下げた状態で、左肩が上げきった状態になります。

 

そして引き出し式関節によって、肩を前後にスイングさせることができます。肩を前に出す時に、タテガミのパーツを交換することもできます。

 

胴体。胸部と腹部の付け根で引き出すことができ、前後屈伸が可能。ひねりを加えることもできます。

 

肩のキャノンは少し引き出せば、ボールジョイントのおかげで動かすことができます。

 

腕部は、上腕と肩の付け根でのロール軸はもちろん、肘と前腕との付け根での回転軸もあり、前腕の向きによって肘の可動角度が変わってきます。

 

さらに! 前腕の青と白のパーツの分割部分に可動部が! これで腕にぐっと力を込めたお芝居ができます!

 

股関節。脚はフロントアーマーを跳ね上げれば前方向にはおよそ90°、横方向は一般的な人間の横可動ほど、そして股関節の下と膝関節の下部分でロールさせることが可能です。
後ろ方向へは、一般的な人間の可動範囲と同程度動かせます。

 

膝も二重関節によって、ポージングさせるには十分な可動域を持っています。

 

そして、ここがこのキットで工夫されているポイントのひとつ。アニメでも白と青の部分で大きく角度がついた作画をされていたと思うのですが、そのイメージを再現することができるように、脛(ひざ)に可動ポイントが設けられているのです! そのおかげで、接地性もアップしております!

 

接地性といえば足首も重要になってきますが、前後への可動はご覧のとおり。

横方向へも、なかなか深く動いてくれます。

 

胸部のライオンの口は、若干の開閉が可能です。

 

背中のウイングも可動するようになっていて、前後へ若干のスイングが行えるほか、接続部にも回転軸があり上まで跳ね上げることができるので、ドラゴンカイザーの機首が合体する直前のシーンを再現することもできます。

 

さて、この可動を生かしていくつかポーズをとらせてみたいと思います!

 

「グレートフレイム!!」
握り拳パーツと前腕の可動を生かして力強く!

 

「カイザー」

 

「ソード!」
平手も使いやすい!

 

キングエクスカイザーのカイザーソードが降りてきて……

 

ドラゴンアーチェリーを握り、2つを重ねあわせ……

 

グレートなカイザーソードに変化!(こちらはパース付きカイザーソード)

 

この剣は、どんな持たせ方をさせてもかっこいい!
実は胸部のタテガミパーツは交換してあるうえに、下側の2枚は取り付けていないのですが、そう言われないと気づかないでしょ?

 

「ガイスターの好きにはさせん!」
パースが付いていないグレートなカイザーソード

 

キングエクスカイザーのカイザーソードも持たせることができます。

 

平手を使ってこんな構えも。

 

もちろん、ドラゴンアーチェリーとの二刀流も再現可能!

 

グレートエクスカイザーは火器も装備していますよね。両肩のキャノンは可動し、膝のミサイルハッチは開閉が可能です。

 

続きまして、墨入れを施してみました!

 

まずは真正面。キットは複雑なディテールが余分に追加されたりといったアレンジはないので、墨入れをすることによりさらにアニメ劇中のイメージに近いグレートエクスカイザーになったのではないかと思います。

 

パネルラインなどもないので、墨入れにかかる時間はそれほどでもありません。今回はピグマの0.05mmを中心に使用しました。

 

頭部だけは入り組んだ部分があるので、いったん分解して墨入れ。胸部のライオンのディテールもくっきりしてイイ感じ!

脛の横線やドラゴンジェットの主翼の基部、膝の段差に隅入れ。ここも各部の線がくっきり!

 

背面は、カイザージェットの機首と背中のスラスターの中を黒く塗りつぶしたくらいです。

 

墨入れをしたグレートエクスカイザーでもう2ポーズ!

 

「でぇぇぇぇぇぇい!!」

 

さてさて、ここからはおまけ的なご紹介となるのですが、なんとこのシリーズはクロスフレームガールの「ブレイブガール」と組み合わせて楽しむこともできちゃうのです!

 

おまけなのでブレイブガール本体はさっと組み上げてしまいましたが、ノーマルの状態だとこんな感じの、健康美あふれる美少女が完成します。

ここから両手・両足、胸部の白い部分を取り外して合体用のパーツを取り付けてグレートエクスカイザーのパーツを取り付けていきます。それがこちら↓

 

ジャーーン!! グレートエクスカイザーガールの完成です!

 

細身の本体にごっついパーツが取り付けられた、このメリハリがイイ!!

 

脚部も、しまった太腿とかなり大型なメカ部分の組み合わせが安定感を演出しています。

 

後ろから見ると、背部ユニットが腰のリボンみたいになっていますね! かわいい!

 

パーンチ!!

 

カイザーソード!

 

そこまでよ! ガイスター!!

 

グレートエクスカイザーとブレイブガールの大きさ比較。頭頂高は同じくらいなんですね!

 

いかがだったでしょうか。コトブキヤさんの「グレートエクスカイザー」

このクオリティの可動モデルがプラキットで手に入れられるなんて夢のようです。過去にも当時の玩具をはじめとした、さまざまな立体物がありましたが、このシャープさとスタイリング、可動の優秀さを兼ね備えたアイテムは存在していなかったのではないかと思います。

もちろん変形合体をオミットしたおかげという部分もあるかもしれませんが、それにしたってパーツの色分けだけでここまで配色が再現できているなんて、プラキットとしても驚くべき完成度!!

「エクスカイザー」が好きな人はもちろん、リアル系のキャラクターキットとは違ったものを組み立てたいなと思っているアナタ! ぜひコチラのキットをお試しください!

 

また、ランナーごと金色に塗装してしまえば黄金のグレートエクスカイザーを組み立てることもできそうですよね。腕に覚えのある方はぜひ、黄金のグレートエクスカイザーにも挑戦してみてください。

それではまた次回!

「キミんちにも、宇宙人いる?」

 

 

<泰勇気プロフィール>

声優。Netflix「ロック&キー」(タイラー役・吹替)、TOKYO MX、BS11で毎週日曜24時から再放送中のアニメ「刀剣乱舞-花丸-」(宗三左文字、太郎太刀役)に出演。

泰勇気Youtubeチャンネル #

 

【商品情報】

■グレートエクスカイザー

・発売中

・価格:7,800円(税別)

・メーカー:コトブキヤ

・全高:約180mm

・製品仕様:プラモデル

・パーツ数:201~400

・素材:PS・PE・ABS

・原型製作:株式会社アストレイズ、千葉 翔平