【本日発売】PS5版「RoboCop: Rogue City」最速ゲームレビュー! ロボコップ愛ダダ漏れ!ファンなら絶対楽しめるロボコップ体験RPG登場!!

2023年11月30日発売の新作RPG「RoboCop: Rogue City (ロボコップ: ローグ シティ)」(PlayStation5版)の最速レビューをお届けする。

本作は、映画「ロボコップ」の世界を体験できる一人称視点のRPG・FPSで、映画第2作と第3作の間をつなぐオリジナルストーリーが展開する。

本作の最大の魅力は、なんといっても映画「ロボコップ」の世界を自由に歩き回り、ロボコップになりきって大活躍できる点だ。

 

 

映画第2作に登場した麻薬「ヌーク」の影響がいまだ残る犯罪都市・デトロイトに、「新顔」と呼ばれる新たな危険人物が出現。それに呼応するように、次々とギャングたちが活動を活発化させ始めた。今回のロボコップの任務は、新顔と接触するギャングを逮捕し、犯罪計画を阻止することだ。

なんとわかりやすい筋書き!ようは悪い奴をみんな捕まえちゃえばいいのだ! このストレートさこそが、80年代ハリウッドのアクション映画らしい。

 

 

本作はSteam版が先行してリリースされており、非常に高い評価を受けている。今回は満を持して発売されたPlayStation5版のレビューをお届けしよう。

■映画の世界観をあますことなくゲームの世界に再現!

本作は、プレイヤーが「ロボコップ」の世界に浸り、ロボコップ気分を満喫できるために、一切妥協をしていない。

 

 

まず主人公・ロボコップことアレックス・マーフィのモデリングは、シリーズ第1作、第2作で同役を演じたピーター・ウェラーのものとなっているだけでなく、本人が声優までも務めている。あの独特の低いボイスを聞いただけで「おお~、ロボコップ!」と感激すること請け合い。

 

 

彼の周りを固める脇役も、しっかり登場。ナンシー・アレン演じるヒロインのアン・ルイスは、今回もマーフィの身を案じてくれるベストパートナーだ。

 

また、舞台となるデトロイトの街の作り込みも尋常ではない。まず、ロボコップのホームである警察署からして「ここまでやるか!」と驚くばかり。ロボコップの整備・調整を行うラボ、警察署のカウンター、地下の駐車場(あの車の底をこすりそうな急坂も完全再現!)と、映画を彩ったあの場所、この場所がそのまんま再現されており、しかもプレイヤーは自由にそこを歩き回れるのである。ノリはもはや撮影所見学である。

 

 

街に出れば、眼前に広がるのはすさみ切ったデトロイトの街。劇中で、ギャングのボス・クレランスが火器で自動車をぶっ壊した家電ショップもあるし、第1作の決戦場となった廃工場ももちろん用意されている。個人的には、もうこの時点で十分にもとを取った気分になってしまったのだが、ゲームとしての充実ぶりも見逃せない。

 

 

ちなみに筆者は改めて映画を見直してからゲームを遊んだのだが、さっきまで見ていた映画の世界に自分が本当にダイブしたかのような臨場感を得られた。「ロボコップ」「ロボコップ2」を見てから、本作を遊ぶのがベストな流れである!

■戦うだけが警察じゃない! 地道な捜査と市民との交流も大切に

本作はRPGということで、プレイヤー=ロボコップは事件を追いかけてフィールドを歩き回って情報収集したり、事件を解決に導いたりすることになる。

 

映画では、立てこもる犯罪者に突進してバシバシ射殺しまくるという、わりとバイオレンスな印象のロボコップさんだが、本作では足でかせぐ地道な捜査を行ったり、市民の苦情に対してていねいに対応したりと、警察官らしいサブクエストを攻略することもある。

 

  

捜査時は、ロボコップの視点を気になるオブジェクトにフォーカスさせることで自動的に分析がスタート。現場に隠された事件解決の糸口を地道に探すのは、アドベンチャーゲーム的な楽しさがある。

 

 

また選択肢を選ぶこともあり、そのチョイスでサブクエストの結果が変わることもあるようだ。あくまで警察官としてのルールに従うか、被害者・加害者の心に寄り添った対応をするか……。人の心を捨てきれないロボコップとしては、なかなかに悩ましいところである。

 

 

これらサブクエストやメインストーリーの結果によって得られる経験値が上下する。経験値を貯めることでロボコップの性能をアップさせることができるので、なるべく街の治安維持に邁進するのがよさそうだ。

■事件を操作しつつ、悪党を追い詰めろ! 歯ごたえ十分なFPS

 

先述の通り、犯罪者との銃撃戦が「ロボコップ」の華。ということで、本作のバトルパートもしっかり作りこまれている。

戦闘システムはFPSを採用しているので、ロボコップを操作しつつ犯罪者を次々と撃っていこう。FPSパートの開発は、映画の世界を体験できるFPS製作に実績のある「Teyon」が担当しているとのことで、そのクオリティは折り紙付きだ。

 

 

ロボコップの挙動は一歩一歩しっかり踏みしめつつ歩くスタイルなので、素早い移動は不可能。そのため敵から集中砲火を食らうとビシバシ弾が当たってしまうのだが、そこは超重装甲のロボコップである。多少攻撃されても、びくともしない強靭さを持っている。

いっぽう、メインウェポンの拳銃・オート9は装填弾数が非常に多いうえに、リロードすれば無限に弾丸を補充できるというチート気味な性能を持っている。与えるダメージはそこそこといったところだが、生身の犯罪者を撃退するくらいなら問題なし。ヘッドショットを決めれば、おびただしい量の出血とともに敵は倒れていく。

打たれ強さと強力な武器をもって、一方的に犯罪者をなぎ倒す背徳感はなかなかのものである。

 

 

とはいえ、ダメージが蓄積し、体力が0になると当然ゲームオーバーになってしまう。しかし体力の残り%が1ケタになった場合も、敵の攻撃から身を隠し、しばらく待機していると20%まで体力が自動的に回復する。仮にピンチに陥っても、一度クールダウンして態勢を立て直せば反撃することも不可能ではない。この溜めの駆け引きが、また燃えるシチュエーションを作り出すのである。

 

 

そのほか、扉や壁を破壊して敵が立てこもる部屋に突入すると、最初の数秒間はスローモーションになる。この時、ロボコップはいつも通りに動けるので、素早く敵に照準をあわせれば敵集団に強烈な先制攻撃をくらわすことができる。これが見事に決まると、かなり気持ちがいい! ぜひ挑戦してもらいたい。

 

 

倒した敵の武器を奪ったり、据え付けの大型ライフルなどより強力な武器を手に取って戦うことも可能。高速で弾を乱射するサブマシンガンや、強烈なダメージを与えるショットガンなど、発見したら積極的に確保していこう。

 

 

 

また、敵のアジトには事件解決のヒントとなる手がかりが隠されていることもある。この手がかりを多く見つけると、ミッションクリア時の評価が上がり、もらえる経験値も多くなる。敵を倒すばかりではなくしっかりと現場の隅から隅まで見逃さず、有利にゲームを攻略できるように心がけるのがよさそうだ。

 

 

このように本作は映画「ロボコップ」への愛とリスペクトに満ちあふれており、ファンなら絶対に楽しめる要素しかないところが最大の魅力だが、しっかり警察官らしく捜査を行い、必要とあらば犯罪者と激しい銃撃戦を繰り広げるRPG・FPSとしても楽しめる骨太な仕上がりとなっている。

メディアミックスものゲームとしては、文句のつけようのない内容であり、今後の同様のゲームのお手本となることは間違いないだろう。この冬は、ぜひ皆さんもデトロイトの街の治安を守っていただきたい!

【ゲーム情報】

■「RoboCop: Rogue City」

発売日:2023年11月30日

価格:7,800円(税別)

ジャンル:FPS/RPG

プレイ人数:オフライン 1人

対応機種:Play Station5

CERO:Z

音声: 英語 / テキスト: 日本語、英語、中国語 (繁体字/簡体字)

発売元:株式会社3goo

 

ROBOCOP – ROBOCOP 3 © 1987-1992 Orion Pictures Corporation. ROBOCOP: ROGUE CITY © 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. ROBOCOP & ROBOCOP: ROGUE CITY are trademarks of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.

ROBOCOP: ROGUE CITY published by Nacon and developed by Teyon. © 2023 Nacon. All Rights Reserved. Published and distributed by 3goo K.K. in Japan.