【2024】五感を刺激するオススメグルメ漫画20選!異世界モノやラブコメ要素アリまで!

身も心もグッと温まりたいときに読みたいのが、グルメ漫画だろう。出てくる料理を目で見て楽しむのもよし、参考にして作ってみるのもよし。肌寒さを感じる冬の時期こそピッタリのジャンルである。

そこで今回は、さまざまなジャンルのグルメ漫画をピックアップ。異世界や青春、おべんとう、家族愛など、さまざまな角度からグルメ漫画を堪能できるグルメ漫画を読んで、ぜひ癒されてほしい。

項目
美味しんぼ
将太の寿司
クッキングパパ
きのう何食べた?
喰いしん坊!
OH!MYコンブ ミドル
ミスター味っ子
バーテンダー
ひとりで飲めるもん!
極道めし
悪役令嬢の追放後! 教会改革ごはんで悠々シスター暮らし
パパと親父のウチご飯
聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました
銀のスプーン
異世界おもてなしご飯
ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました
八雲さんは餌づけがしたい。
Artiste(アルティスト)
異世界居酒屋「げん」
高杉さん家のおべんとう

五感を刺激するグルメ漫画

美味しんぼ著:雁屋 哲,花咲アキラ/既刊111巻

美味しんぼ

 

言わずとしれたグルメマンガの金字塔。“グルメマンガ”と聞いて真っ先に思い浮かべる人も多いのではないだろうか。アニメ化や実写化も果たし、休載中の今なお続編を待つ声多数の大人気長寿作品だ。

 

東西新聞文化部の記者・山岡士郎は、遅刻や欠勤を繰り返す問題児。居眠りばかりで仕事をしない体たらくながら、人並外れた超繊細な舌を持っていた。ある日、東西新聞は創立100周年を記念し、「究極のメニュー」を作るという事業をスタートさせようとする。舌に自信がある社員を集め、味覚テストを行うのだが、そこで合格したのは山岡士郎と新人の栗田ゆう子のたった2人だけ。その日から社運をかけた「究極のメニュー」作りのため2人は全国を飛び回ることに。しかし、ライバル紙の帝都新聞が「至高のメニュー」という企画を立ち上げ、日本最高峰の料理研究家・海原雄山に監修を依頼。実は海原雄山は山岡士郎の仲違いした実父で、事あるごとに士郎の前に立ちはだかる……。グルメマンガ界最大の親子喧嘩の行く末とは?

将太の寿司著:寺沢大介/全27巻

将太の寿司

 

寿司を題材にした伝説的グルメマンガ。アニメ化・テレビドラマ化を果たし、さらに続編、続々編と長きにわたり連載されたことからも、この作品がいかに人気なのかがうかがい知れるだろう。

 

主人公・将太は実家の「巴寿司」を継ぎ、立派な寿司職人になることを夢見る真面目な中学生。しかし、近所に出店してきた巨大チェーン店「笹寿司」から度重なる嫌がらせを受け、店はすっかり廃れてしまっていた。そこで実家を守るため、将太は東京の名店「鳳寿司」で修行し、一人前の寿司職人になって戻ってくることを決意する。鳳寿司での修行中、将太は親方から「新人寿司職人コンクール」出場を勧められ、全国の猛者(新人寿司職人)たちと“寿司バトル”を繰り広げることになるのだが……。たった2年で寿司職人になろうとする無茶な将太。しかしながら、無茶を可能にするべく一生懸命努力するその姿はひたむきで美しい。

クッキングパパ著:うえやまとち/既刊168巻

クッキングパパ

 

料理バトルが繰り広げられる作品が多い中、料理対決が基本的に存在しなかったり、料理のレシピページがあったり、基本的に一話完結だったりと、「クッキングパパ」はグルメマンガの中でもある意味エポックメイキング的な作品と言える。また、読んだあとにじんわりと温かい気持ちになれる、おいしい料理を食べたあとのような読後感に夢中になった読者も多いはずだ。

 

舞台は福岡市。主人公の荒岩一味(あらいわかずみ)は金丸産業に勤めるサラリーマン。寡黙で仕事もバリバリとこなし、男らしいいかついルックスだが、実はプロの料理人級の腕前を持つお父さんだ。あらゆるジャンルの料理に深い知識や好奇心を持ち、自身で作っては人々にふるまっているが、(後に周囲にバレるものの)料理をすること自体は周囲に隠すというお茶目さも。荒岩が作る料理の数々に思わずつばを飲み込みながら読んでいた人もいるだろう。

きのう何食べた?著:よしながふみ/既刊22巻

きのう何食べた?

 

テレビドラマ化もされ、大人気を呼んでいるグルメ作品。真面目で几帳面な弁護士・筧 史朗と、やわらかい雰囲気の美容師・矢吹賢二は、同性愛カップルで同棲中。2人が2LDKでのんびり楽しく暮らす毎日を、食生活メインで展開する本作。毎回、史朗の調理シーンにかなりのページを割いており、それがストーリーの本筋と密接に関わっているのが最大の特徴だ。また、料理シーンには詳細なレシピも描かれており、ただマンガを読んでいるというよりも、まるでレシピ本とマンガが合体したよう。同性愛者であるがゆえの葛藤と向き合う2人の姿や、絆を深める姿を“食”を通して紡いだ物語は新鮮。

 

ボーイズラブ的な作品としてではなく、シンプルなヒューマンドラマ・グルメマンガとして人気を集める本作は、性別関係なく、相手を慈しみ、そしておいしい食事を一緒に取る、これがどんなに素敵なことかを教えてくれるようだ。

喰いしん坊!著:土山しげる/全24巻

喰いしん坊!

 

大食い。それはなぜかロマンを感じる響き。そして信じられないボリュームを食べ尽くしていく姿は見ていて爽快。この作品はそんな大食いに命を懸ける男たちの熱い大食いバトルマンガだ。グルメで大食漢の大原満太郎は、毎日の食事を楽しみにしている普通の会社員。ある日、プロの食闘士(フードファイター)・ハンター錠二と出会い、彼の人生は大きく変わっていく。みずからの大食いに対しての認識の甘さに気付いた満太郎は会社を辞め、自身もプロの食闘士の道を歩むことになるのだが、ふとしたことから“邪道食い”として悪名高いOKFF(大阪食い倒れフードファイター)との勝負に巻き込まれ敗退してしまう。退路を断った満太郎は単独、大食い修行の旅に出る……。

 

2007年に実写映画化&日本漫画家協会賞優秀賞を受賞し、爆発的人気を誇った異色のグルメマンガ、たんと召し上がれ!

OH!MYコンブ ミドル著:かみやたかひろ,秋元 康/全1巻

OH!MYコンブ ミドル

 

1990年、「コミックボンボン」で連載され、人気を博した伝説のグルメマンガ「OH!MYコンブ」。アニメ化もされ、大人気だった同作が、およそ30年の月日を経て待望の復活! 当時小学生だった主人公・コンブも立派な中年男性に。お菓子や子供でも買える金額の食物を使った創作料理“リトルグルメ”は、30年経った今、酒の肴にぴったりの“リトルグルメ”としてよみがえった。

 

いつも公園で駄菓子をつまみに酒を飲んでいる中年フリーター・なべやきコンブ。近所の小学生たちからは妖怪扱いされているが、そんな視線もモノともせず、安い駄菓子を組み合わせた“リトルグルメ”で酒をちびちびと楽しむ。哀愁漂う姿の中、コンブがアテにしている“リトルグルメ”はジャンクでおいしそうなものばかり。思わず真似して一杯やってしまいたくなること間違いなし!

ミスター味っ子著:寺沢大介/全19巻

ミスター味っ子

 

“下町の庖宰(ほうさい)”と呼ばれた亡き父の後を継ぎ、母親と一緒に細々と日之出食堂を支える味吉陽一。汚くても味は抜群と近所でも評判の食堂だったが、ある日、日本料理界の重鎮・村田源二郎が訪れ、陽一の作ったカツ丼を食べたことをきっかけに陽一のことを気にかけるようになる。味皇(あじおう)とも呼ばれる村田に料理人としての腕前を認められた陽一は、ひょんなことからイタリア帰りの有名料理人とスパゲティ対決をすることに。それ以降、陽一と著名料理人たちとのグルメを求める料理バトルが始まるのだった……。

 

今から30年以上前に「週刊少年マガジン」で連載されていた「ミスター味っ子」。テレビアニメ化もされ大人気作となったが、2015年から2019年にかけて歴史漫画雑誌「週刊朝日増刊 真田太平記」にて「ミスター味っ子 幕末編」が連載されるなど、連載終了後もたびたび耳目を集める名作だ。

バーテンダー著:城アラキ,長友健篩/全21巻

バーテンダー

 

グルメな人はお酒にもこだわる、そこでぜひ読んでもらいたいのが「バーテンダー」だ。かつて世界的なコンクールで優勝したこともある、輝かしい実績を持つ天才バーテンダー・佐々倉 溜(りゅう)。ホテル・カーディナルに勤めていた美和が、新しくオープンするバーのためにバーテンダーを探していたところ偶然、溜と出会い、彼をホテル・カーディナルの実技試験に連れていく、というところから物語はスタートする……。さまざまなお酒にまつわるエピソード、そしてお酒をからめながら描かれる人間ドラマ。バーにいるような居心地のよさがこのマンガには漂っている。

 

累計発行部数300万部を超える人気作。ドラマ化やアニメ化も果たし、お酒好き以外の読者からも人気を集めている。これからお酒を覚えたい人やお酒に対して理解を深めたい人にもうってつけだ。

ひとりで飲めるもん!著:コナリミサト/全1巻

ひとりで飲めるもん!

 

「凪のお暇」や「珈琲いかがでしょう」でおなじみのコナリミサトが放つ、珠玉のグルメマンガ。主人公・紅河メイは化粧品会社のいわゆるバリキャリ。おまけに美人で全社員の憧れの的のような存在なのだが、実はイメージとは正反対の顔を持つ。高級料理しか口に入れそうにない見た目の彼女は、安くておいしい食事をアテにひとりで飲むのが大好き。特に安価でサクッと飲めるチェーン店をこよなく愛し、あまりにおいしいと感じてしまうと頭身が縮むという特徴(?)も。仕事帰りにどこにでもあるチェーン店でキューッと一杯やる姿はとても愛くるしく、親近感満載! 読んだあとは自身もついフラフラとチェーン店に足を向けてしまうだろう。

極道めし著:土山しげる,大西祥平/全10巻

極道めし

 

全国の刑務所を舞台に、囚人たちがおいしい食べ物の思い出話で競う異色の人情グルメマンガ。彼らは正月に出されるおせち料理を賭けて、シャバで食べた旨いものの話で聞き手の喉を鳴らせることに一生懸命。やがて旨いものの話で競う“話王”大喜利大会が秘密裏に刑務所内で開催されることになる!

 

囚人たちが喉から手が出るほど“今すぐに食べたい旨いもの”について、言葉巧みに説明していく様は、食事というものがいかに人生において重要で幸せになる要素かということを改めて教えてくれる。彼らの垂涎モノの旨いものの話を聞くと、その場にいない我々さえも無性に紹介される旨いものを食べたくなってしまうはずだ。

悪役令嬢の追放後! 教会改革ごはんで悠々シスター暮らし著:吉村 旋,柚原 テイル

悪役令嬢の追放後! 教会改革ごはんで悠々シスター暮らし

イベントプランナーの沢谷友加は激務で一生を終えた後、悪役令嬢のエリザベスに転生した。しかしそこは乙女ゲームの世界で、あっという間にシナリオ通り国外追放されてしまう。

貴族のしがらみから解放され、隣国の教会で見習いシスターとしてのびのびと自由な暮らしを楽しむエリザベス。前世の記憶を生かしてこの世界にはない料理をふるまい、人々から喜ばれていた。

エリザベスに片思いする騎士団長レオニードも登場し、ラブコメ要素も楽しめる。グルメと恋愛、異世界をたっぷり味わえる名作と言えるだろう。

パパと親父のウチご飯著:豊田悠

パパと親父のウチご飯

元カノから子どもを預けられた整体師と、嫁に出て行かれた編集者、2人のシングルファーザー同士がルームシェアをする物語。

慣れない子育てに悪戦苦闘するうえに、互いの子どもともうまくやっていかなければならない葛藤や、互いの教育方針の違いなどに葛藤する姿が印象的だ。

グルメ漫画の中でも、ヒューマンドラマ要素が多めで読み応えがある。料理の描写になるとイラストもポップになり、かわいらしくなるのも人気の理由のひとつと考えられる。

聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました著:朝谷コトリ,神山りお,たらんぼマン

聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました

聖女と勘違いされて、突然異世界に召喚されてしまった莉奈。ただ、その世界は食事がイマイチだった。元々料理が趣味だった莉奈は厨房に乗り込み、異世界の住人たちを虜(とりこ)にする数々の品を作り出す。

ストーリー展開もポップな雰囲気で、サクサク読み進められる気軽さが魅力。異世界とグルメの両方を楽しめる作品だ。

銀のスプーン著:小沢真理

銀のスプーン

父親が亡くなってから母と弟、妹と4人で暮らしていた男子高校生・律。ところがある日、母の病気が発覚して入院することに。

母の代わりに台所に立つことになった律が、料理に夢中になっていく様子が描かれている。3巻を除く各コミックスの巻末には、律が作った料理のレシピも掲載。

ほとんど料理をしないという方も、律の見よう見まねから料理を始めてみてはいかがだろうか。

異世界おもてなしご飯著:忍丸,目玉焼き,ゆき哉

異世界おもてなしご飯

平凡なOL・茜はある日突然、妹と愛犬とともに家ごと異世界に召喚されてしまう。転生後、妹は聖女として働くことになり、姉の茜は妹のために料理を作ることに。

お酒に合う料理や、異世界の食材と日本の調味料を融合させた料理などが数多く登場する、新感覚グルメ漫画である。

異世界漫画でもあるとはいえ、物語はほとんど家の中で展開されるため、異世界モノ初心者の方でも読みやすいのが本書の魅力だ。

ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました著・絵:リスノ 著:富士とまと

ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました

モラハラ夫から理不尽な理由で離婚を言い渡された、三十路主婦のユーリ。ひとりで自立した生活を送るためにハローワークに駆け込むも、なんと紹介されたのは異世界で…。

異世界では冒険者ギルドにいたS級冒険者にポーション収穫の仕事を紹介される。徐々に慣れていくと、ハズレだと思っていたポーションが実は醤油だったことに気付く。

ユーリは醤油やコーラなどのさまざまなポーションを活用して料理を作り、異世界で料理革命を巻き起こす。あるものでおいしいものを作る料理の描写や、異世界の子どもたちと仲良くなるシーンでは、傷つきながらも前に進もうとするユーリの姿勢に胸が熱くなる。

八雲さんは餌づけがしたい。著:里見U

八雲さんは餌づけがしたい。

早くに夫を亡くし、アパートで一人暮らしをしている28歳女性・八雲柊子。料理好きの彼女は、隣に住む男子高校生・大和に晩御飯をふるまうことが日課だった。

高校生を家に呼んでいるなんて人には言えないが、柊子は作ったものをおいしく食べてもらうことが生きがいで-……。

高校の名門野球部に通う大和は食事についても監督から厳しい指示を受けており、柊子は大和のために日々料理に奮闘する。思わずのどが鳴りそうな柊子の料理と、高校球児の青春、そして晩御飯がつなぐ2人の絶妙な距離感を描く心温まる物語だ。

Artiste(アルティスト)著:さもえど太郎

Artiste(アルティスト)

パリのレストランで働くジルベール。天才的な料理の才能を持ち合わせるも、気弱な性格と特殊すぎる味覚と嗅覚のせいで周りから浮いてしまい、雑用をこなす日々を送る。

しかし陽気な新人のマルコがジルベールの才能に気付いてから、ジルベールの料理人生が動き出す。有名シェフの店で働くことになったり、芸術家たちが暮らすアパートに住むことになったりするうちに、ジルベールは料理人としても人間としても大きく成長していく。

新しいことを始めたすべての人々に、勇気を与える作品だと言えるだろう。料理の描写は1つひとつがおいしそうすぎるため、飯テロ必至である。

異世界居酒屋「げん」著:蝉川夏哉,碓井ツカサ

異世界居酒屋「げん」

同作は大人気シリーズ「異世界居酒屋『のぶ』」の公式スピンアウト作品。関東某所に存在する居酒屋「げん」。扉を開けるとそこは異世界・東王国の王都パリツィアにつながっていた――。

店主の葦村は店を閉めようとしたが、娘とその恋人とともに、異世界で店を続けることに。異世界の人々が、日本では当たり前のハンバーグや肉じゃがなどに魅了。料理をつなぎに、人の縁をつむいでいく異世界グルメファンタジーだ。

高杉さん家のおべんとう著:柳原 望

高杉さん家のおべんとう

地理学の博士号を持つオーバードクター・高杉温巳(はるみ)。きまじめで不器用な30歳男性の温巳はある日、従妹の久留里を引き取ることに。

他人に心を開かない、内気な少女との共同生活に苦戦しながらも、毎日のおべんとうを通して2人は次第に心を通わせていく。

ほんのり恋愛要素アリの、おべんとうコメディである。

りゅうこ

りゅうこ

フリーのライター・編集として活動。アニメ・漫画・ゲームが好き。フルパVALORANTにあこがれています。