2016年4月スタートのTVアニメ「甲鉄城のカバネリ」より、キャラクター原案・美樹本晴彦さんのコメントが発表された。
「甲鉄城のカバネリ」は、2014年11月に実施された「ノイタミナプロジェクト発表会2015」で発表された新作オリジナルアニメ。蒸気機関が発達した島国・日ノ本を舞台に、少年少女らが装甲蒸気機関車「甲鉄城」に乗り込み、鋼鉄の心臓を持つ生ける屍=「カバネ」に立ち向かう様子を描いたスチームパンクアクションで、「進撃の巨人」の荒木哲郎さんが監督を、「コードギアス」の大河内一楼さんがシリーズ構成を、「超時空要塞マクロス」の美樹本晴彦さんがキャラクター原案を、WIT STUDIOが制作を手がける。キャストは、「カバネ」に立ち向かう強い気持ちを秘めた主人公・生駒が畠中祐さん、ヒロイン無名が千本木彩花さん、菖蒲が内田真礼さん、来栖が増田俊樹さん、逞生が梶裕貴さん、鰍が沖佳苗さん、侑那が伊瀬茉莉也さん、巣刈が逢坂良太さん、吉備土が佐藤健輔さん、美馬が宮野真守さん。
今回、キャラクター原案・美樹本晴彦さんのコメントが到着。美樹本さんは、荒木さんの魅力にひかれて参加を決意したことやデザイナーとして刺激を受けていることなどを熱く語っている。なお、キャラクター原案集「BOOK OF PAINTINGS HARUHIKO MIKIMOTO」がコミックマーケット89のノイタミナショップブースで限定販売される。価格は1,000円。一般流通での販売は予定していないので注意。
・美樹本晴彦(キャラクター原案)コメント
今回、キャラクター原案の依頼を受けたときに最初に思ったのは、私の絵で良いのかな…と(笑)
声をかけていただいた時点で、すでに荒木監督とイメージボードの多くを描かれた森山(洋)さんとで世界観が作り上げられており、とにかくその背景から、キャラクター、カバネ、とどれも格好良くて魅力的で、ここに私の絵を乗せてしまってよいのか?と。
実はもうこれから自分がアニメーションの仕事に直接参加する機会はあまりないのかな…と、漠然と思っていた矢先のことでしたのでなおのことでした。
でも荒木監督とお会いして、その飾らないストレートな語り口に魅かれ、さらにキャラのイメージの参考として私のイラストや漫画から抜き出した絵の数々を見せられ、中には私自身が忘れているものもあったりと、感動で目頭がちょっと潤んでしまうくらいで、この方だったら自分のキャラをお任せして好きに料理していただこうと、そんな気分になったのでした。
キャラクターづくりでは、ついつい自分のパターンで描いてしまった部分に、監督から鋭い指摘が入ったりして「なるほど」ということも多く、改めてデザイナーとしても刺激を受けています。監督からの注文で、キャラクターをあまりキラキラと今風にしないで欲しいと言われたのも驚きでした。イラスト仕事などでは少しは今風も気にしてくださいね…というオーダーをいただくことも多く、器用に応じることはできないまでもいくらかキラキラ(笑)させたりするのですが、昔の自分の絵を見返したりもしましたが、結局は自然体で…というところに落ち着いたような気がします。
今でもまだ版権などの作業を通してキャラクターを調整中という感じですが、自分のキャラクターがアニメになるのもひさしぶりで、整理した線でどうしたら自分のキャラクターらしくなるのだろうと、アニメーションキャラクターデザインの江原(康之)さんが描かれた絵を参考にしたりして恥ずかしながら模索中であります。
とにかく力作です!!
直接現場で作業しているわけでもない私が口にするのはおこがましいのですが、荒木監督のもとに集ったクリエイターたちが、じっくりたっぷりと仕込んだ数々のアイディアが作品に詰め込まれています。私のキャラ原案もその一つとしてお役に立てていれば嬉しいです。
放送をご覧になってぜひとも作品をたっぷり味わってください!そして応援をお願いいたします!!