10月10日公開のアニメ映画「GAMBA ガンバと仲間たち」より、元祖ガンバ役である野沢雅子さんからのコメントが発表された。
「GAMBA ガンバと仲間たち」は、TVアニメ版である「ガンバの冒険」(1975年)が子ども向けとは思えないほどの高クオリティで知られている児童小説の名作「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」を原作とした3DCGアニメ映画。大ヒットとなった「STAND BY ME ドラえもん」で卓越した3DCGアニメーションを披露した白組が制作を手がけており、現代の最先端映像技術で小さなネズミたちが力を合せて巨大な敵に立ち向かう壮大な冒険物語を描く。企画構想から15年、製作期間10年、総製作費20億円にも及ぶ一大プロジェクトだという。映像作品としては1991年に公開された「ガンバとカワウソの冒険」以来、実に24年ぶりの新作となる。企画・総監督は白組副社長・小川洋一さん、監督は白組の河村友宏さんと小森啓裕さん、脚本は実写映画版「寄生獣」の古沢良太さん。
今回、ノロイとの闘いのカギを握るオオミズナギドリのリーダー・ツブリ役で出演する野沢雅子さんからのコメントが到着。野沢さんは、1975年に放送された元祖TVアニメ版や劇場版などで主人公・ガンバ役を務めており、本作出演までの経緯や想いを語っている。
――かつてガンバ役を務めた野沢雅子さんに敬意を表しての出演依頼ということですが、オファーを受けた時のお気持ちは?
今回はガンバではなくツブリ役ということだったので、最初はとても驚きました。ただ、ガンバを演じていた以前からツブリは良い役だと思っていましたし、ツブリのキャラクターが大好きなので嬉しかったです。ツブリは最初から最後まで出ているわけではないけれども、登場する要所要所でガンバを手助けしてくれる。以前のTVアニメでは、ツブリは男性の役で、声も男性(嶋俊介)が演じていましたが、今回のツブリは女性のキャラクターに変わっています。女性ながらも、悟空のようにバイタリティのある大人のキャラクターとして演じました。
――アフレコの際に、3DCGアニメーションのビジュアルをご覧になっていかがでしたか?
今回はCGアニメーションなので、今までの2Dアニメーションとは全く異なり、キャラクターたちの動きがとても細かく、その分アフレコでもキャラクターに気持ちを乗せて演じやすかったです。まさにキャラクターに入り込んで、アフレコに臨めました。2Dアニメーションの場合は、絵に声をあてて、キャラクターに命を吹き込むのですが、今回の3DCGのビジュアルは、声をあてる前から、まるで人間が生きて動いているような印象を受けました。声優のお仕事では外国の女優さんの吹替えでアテレコをすることもあるのですが、その感覚に近いものがありました。
――以前演じられた主人公ガンバは、野沢さんにとって、どのような存在でしょうか?また、ガンバの魅力を教えてください。
今まで数多くの役を演じてきましたが、ガンバとは長くお仕事をさせていただき、ずっと一緒に生きてきたので、私の中ではガンバは分身のような存在です。ガンバ自身は大きな力を持っているわけではないけれども、強敵であるノロイに立ち向かっていく。その勇気が凄いと思います。そして、皆と協力してノロイを倒そうとする仲間意識。これもガンバの凄いところです。リーダーシップもあり、仲間の為なら自分の身を投げ打ってでも行動するところ。ガンバの魅力は、彼のひとつひとつの行動に象徴されていると思います。
――最後に、この映画の見どころを教えてください。
見どころは、皆で力を合わせるという“団結力”です。それは、最近世の中に欠けているものですよね。この映画を観て、改めて仲間の大切さを感じて欲しいです。一人より二人。二人より三人。この映画では、その団結力が、如何なる者をも倒せる強い力になり得ることを教えてくれます。団結力が、この映画の最大の魅力です。