2014年6月に1stシングル「ego-izm」をリリースしたla la larks。今までにアニメタイアップ曲2曲を歌ってきた、実力派バンドだ。元School Food Punishmentのボーカル内村友美を中心に、さまざまなバンドでの演奏経験があるメンバーが集結。ライブを中心に、その世界観を作り上げてきた。
そんな彼らの1stアルバム「Culture Vulture」が、ついに完成。バンド結成から5年、ファンの多くが心待ちにしていた1枚は、ハイクオリティな楽曲が並んだ力作となった! アニメファン的には、坂本真綾のコーラス参加も注目だ。
今の私たちがやれることを出し切ったアルバムです
── la la larksは今年、結成5周年。いいタイミングでの、1stアルバムのリリースですね。
内村 アルバムのリリースを、5周年を祝うメインイベントにすることができたと思います。メンバーの気持ちとしては、いつの間にか時間が経っていたという感じなのですが、アルバムを出せることになって、5周年を実感しました。
── 今までにリリースしたシングルやカップリング曲に加えて、アルバムには新曲が7曲も収録されています。
内村 CD化されたのは、今回が初めてですが、ライブでずっとやってきた曲が多いんです。ですから、新曲というより、時間をかけて育ててきた曲という感覚ですね。アルバムのためにゼロから作ったのは、1曲目の「Massive Passive」と、11曲目の「Reset」だけです。
── では、結成当初から演奏し続けてきた曲も入っているということですか?
内村 はい。「Self」「失う」「さよならワルツ」「loop」の4曲は、5年前の結成の時から、ライブでやり続けてきた曲です。それらをスタジオで録ってみると、この部分が退屈に聞こえるとか、ここはちょっと飽きたとか、いろいろといじりたいところが出てきて。レコーディングしたことで、その曲を完結させることができたという感じはありました。私たちにとっても、新しい顔を覗かせてくれた曲が、いくつもあります。
── la la larksは、メンバーそれぞれが他のバンドでのキャリアのある方ですが、レコーディングの時に演奏の方向性で、意見がぶつかり合ったりすることは、あるのでしょうか?
内村 それはないですね(笑)。5人で全員で作っていても、主導権を握るのは江口(亮)さんで。江口さんはアレンジの仕事をやっていることもあって、楽曲のクオリティコントロールや、演奏の方向性については、信頼してお任せしています。ディレクションは、なるほどなあと思わされることが多いですし。そのうえで、プレイヤー個々のアレンジが加わることもあります。
── la la larksに関しては、みんな、そのやり方で納得していると?
内村 そうですね。もともと、バンド結成当初から、江口さんの感覚や作曲にみんな信頼がありましたし。それをライブでみんなで育てていって、今のサウンド感ができ上がっていきました。
── ということは、今回のアルバムは、la la larksにとって、ひとつの到達点となったのではないでしょうか?
内村 今の私たちがやれることを、全部出せたという思いはあります。ドラムのターキーさんは「これが遺作になってもいい」と、大げさに言っていました(笑)。それくらい、でき上がりに満足しているということですね。もちろん、これでおしまいとは誰も思っていませんが。
── いい楽曲が揃ったと?
内村 それもありますが、とても恵まれた制作環境を用意してもらえたのが、大きかったです。全曲、全工程をビクタースタジオで制作することができたんです。これに関しては、フライングドッグさんに感謝しかないですね。