【ワンダーフェスティバル2017[夏]】マックスファクトリーが「ガルパン」とともに歩んだ5年間を振り返る「Max Factory Presents 『ガールズ&パンツァー』トークショー」

2017年7月31日、幕張メッセで開催された世界最大規模のガレージキットのイベント「ワンダーフェスティバル2017[夏]」内「WONDERFUL HOBBY LIFE FOR YOU26」ステージにて、「Max Factory Presents 『ガールズ&パンツァー』トークショー」が開催された。

このステージは、マックスファクトリーが「ガールズ&パンツァー」とともに歩んできた5年間を、商品とともに振り返るというトークステージ。

壇上にはアニメ「ガールズ&パンツァー」佐々木あけび役の声優にしてミリタリー系ホビーが大好きな中村桜さん、プロデューサー・杉山潔さん、マックスファクトリー代表・MAX渡辺さん、司会としてマックスファクトリー社長室・たかく上等兵が登場。マックスファクトリーが手がけたガルパン関連商品を前に、自由闊達なトークを繰り広げた。

 

左よりたかく上等兵、MAX渡辺さん、中村桜さん、杉山潔さん。

最初にスクリーンに表示されたのは、可動フィギュア「figma」で発売された「あんこうチーム」の面々。2014年5月、主人公・西住みほの発売を皮切りに「あんこうチーム」メンバーが順次商品化し、2016年2月にはお得な5体セット商品「あんこうチームセット」として再リリースされた大変息の長い人気アイテムである。

このアイテムについて、渡辺さんは「(放送開始前、「ガールズ&パンツァー」は)作品としては全くのノーマークでした。しかし、1話でやられてしまいました。あの衝撃は忘れられない」と、「ガルパン」商品展開を決意した時の気持ちを述懐。

そして続いて発売された、組み立て済みのビッグサイズ戦車模型「figma Vehicles IV号戦車D型 本戦仕様」については、「彼女たちが乗っている戦車も作らないと!」というなかば使命感のような思いで開発されたことが明かされるという、渡辺さんの「ガルパン愛」が炸裂するトークからイベントは幕を開けた。

 

いっぽう、「ガルパン」生みの親のひとりでもある杉山プロデューサーは、「(「ガルパン」は)戦車という既存の模型があるから、いろいろなところとコラボできるとは考えていましたが、まさかこんなに大きなものを一から作ってもらえるなんて思っていなかった」と、マックスファクトリーの熱意に改めて感謝の言葉を述べた。

 

続いて発売された「figma Vehicles IV号戦車H型(D型改)」は、「IV号戦車D型 本戦仕様」を改修したあんこうチームの愛車だ。側面に増設された装甲「シュルツェン」についてサラリと言及する中村さんにも驚きだが、実際に商品の金型も劇中の戦車同様に改修されているとのことで、必然的に「figma Vehicles IV号戦車D型 本戦仕様」も再販不能となってしまったことが明かされ、そこにも驚きである。

しかし、よりよい商品開発のために退かぬ、媚びぬ、省みぬ!な男らしさが、またマックスファクトリーらしい。

 

また「東京ゲームショウ 2015」に展示された1/1スケール「IV号戦車」が、ハリウッド映画にも参加しているニュージーランドのプロップ(小道具)制作会社Weta Workshopに発注して作られたというエピソードも明かされた。海をも越える関係者の「ガルパン」熱に驚きである。

 

ちなみに、現在「figma Vehicles」の新作として、1/12スケール「ティーガーI」が鋭意開発中とのこと。しかしあまりの巨体ゆえに履帯が規定の金型に入りきらないといった問題に直面していることがたかく上等兵から明かされた。だが、そんなピンチもきっとマックスファクトリーなら乗り越えてくれるはず! 続報に期待したい。

 

このステージでは、組み立てて瞳デカールを貼るだけでアニメそのままのフィギュアが完成するプラモデル「PLAMAX minimum factory」シリーズ最新作「ダージリン」も発表された。ティーカップなどの小物もしっかり作りこまれ、優雅にお茶を楽しむ姿を立体化した本商品は、「PLAMAX」シリーズとしては初の座ったポーズの商品となるとのことだ。

この「PLAMAX minimum factory」は、開発コスト的にfigmaよりはハードルが低い、とのことで、それを耳にした杉山プロデューサーが「じゃあ60体作ってほしい(登場キャラクター総数がおよろ60人ということで)」とコメントすると、中村さんは「じゃあケースは学園艦がいいです!」とリクエスト。そういった熱いコメントを受けて、渡辺さんも「(企画を)持ち帰ります」と苦笑交じりに返答し、会場を沸かせた。

 

と、ここでステージにここでステージにお馴染みの登場曲「クラッシュ」が鳴り響き、プロレスラー・蝶野正洋さんが「何で俺抜きでやってんだ! ガルパン応援大使をやってんだ!」と乱入するというサプライズが発生。開発中の「figma 蝶野正洋」の試作が公開された。

 

 

そのほか、杉山プロデューサーより12月9日上映予定の「ガールズ&パンツァー 最終章」第1話の制作が“珍しく”快調という嬉しい情報が公開され、会場のガルパンファンを喜ばせた。ぜひともこのまま最後までノンストップで制作を進めていただきたい!

 

最後は、蝶野さんと観客による力強い「パンツァー・フォー!」コールでイベントは終了。まだまだ終わらぬ「ガルパン」熱を再確認できる、充実のステージとなった。