今年4月から6月まで放送されたTVアニメ「アリスと蔵六」より、7月8日(土)に開催された振り返りトーク&上映会のオフィシャルレポートが到着した。
「アリスと蔵六」は今井哲也さんが「月刊COMICリュウ」(徳間書店)で連載中のマンガを原作としたTVアニメで、想像したことをすべて具現化できる能力をもつ少女・紗名が、“研究所”から脱走した先で出会う頑固オヤジ・樫村蔵六との生活を通して成長する姿を描くSFファンタジー作品。監督は桜美かつしさん、シリーズ構成は髙山文彦さん、キャラクターデザインは岩倉和憲さん、アニメーション製作はJ.C.STAFF。
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今回、Blu-ray Box vol.1が7月28日(金)に発売されることを記念して、7月8日(土)に東京・新宿バルト9にて振り返りトーク&上映会が開催され、大和田仁美さん(樫村紗名役)・大塚明夫さん(樫村蔵六役)・松倉友二プロデューサー(J.C.STAFF)がトークショーに出演。
当日のオフィシャルレポートが到着したのでお届けする。
【オフィシャルレポート】※敬称略
今年4月から6月まで放送され、少女とじいさんの心温まる交流が大きな話題を呼んだ泣けるSFファンタジー『アリスと蔵六』。最終話までの放送を終えた締めくくりとして、2017年7月8日(土)、東京・新宿バルト9にて第1話と第6話の振り返り上映会とトークショーが実施された。ゲストとして樫村紗名役の大和田仁美さん、樫村蔵六役の大塚明夫さん、松倉友二プロデューサーが登壇した。
第1話と第6話の上映が終わり、ゲスト3名がステージへ。それぞれ一言ずつ挨拶を述べ、早速トークショーがスタート。
紗名役のオーディションについて聞かれた大和田さんは「テスト無しの一発勝負だったので全力で挑みましたが、手応えも感じられず呆然としながら帰った記憶があります。だから、決まった時は本当に嬉しかったです」と当時の心境を振り返った。
紗名役について松倉さんは「芝居ができすぎてもダメなので、最初は声優ではなく子役も想定していました。
オーディションの半分くらいは子役だったと思います」と舞台裏を明かし、「でも結局、キャスティング会議で大和田さんに満場一致で決まりました」と続け、大和田さんから滲み出る“孫感”を絶賛した。一方、オーディションではなく指名だったという蔵六役の大塚さんは「話を頂いた時に、タイトルやどんな役かも分からないまま、音響制作会社の名前と1クールのTVアニメという情報だけで『いいよ』と二つ返事で受けました(笑)」というまさかの発言に会場から笑いと共に驚きの声が。すると、松倉さんが「実は最初、大塚さんの蔵六役には抵抗しました。大塚さんと言えば、(歴戦部隊の隊長といった)格好良い役のイメージがあったので、普通のお爺ちゃん役を頼んでいいのかと。第1話を収録するまでは少し不安でした(笑)」と当時の心境を吐露。松倉さんは「厳しさと優しさの混ぜ具合が絶妙で、すごくしっくりきました」とまとめ、大塚さんの起用が上手くいったことを語った。
また、第6話に登場した紗名のオリジナルソングは台本に書かれている言葉と尺しか決まっていなかったそうで、大和田さんは「尺に合わせて自分でメロディをつけるのにすごく苦労しました」とアフレコ時の貴重なエピソードを教えてくれた。今回は振り返りトークということで、第6話以降の第二部での印象的なシーンについて伺っていくことに。
松倉さんは「大塚芳忠さんが演じる内藤竜の『子供が元気だったらそれはいい世界だよ』っていうセリフを言えるアニメって今はなかなか作らせてもらえない。こういうことを言える大人ってすごく格好良いなと思えるシーンでした」と熱く語った。さらに松倉さんは「あそこに行くためにずっと作ってきたという想いがあります」と熱い胸の内を明かし、「子供が困っている時に大人が駆けつけるアニメ」という本作の重要なテーマが見事に結実したシーンをお気に入りに挙げた。
ここで豪華なプレゼントが当たる抽選会を挟み、楽しいイベントも終わりの時間を迎えた。
最後はゲスト3名から会場へ足を運んだファンに向けてコメントが贈られ、『アリスと蔵六』の振り返りトーク&上映会は幕を閉じた。