アニメ映画「虐殺器官」、スタッフ・キャストのコメントが到着! 中村悠一、櫻井孝宏らが見どころについて語る

2017年2月3日公開のアニメ映画「虐殺器官」より、スタッフ・キャストのコメントが到着した。

アニメ映画「虐殺器官」は2009年に34歳で夭折した小説家・伊藤計劃さんのオリジナル長編小説「虐殺器官」「ハーモニー」、残された30ページの序文を盟友として知られる芥川賞作家・円城塔さんが書き継いで完成させた「屍者の帝国」の3作品を順次劇場アニメ化する「Project Itoh」の1作。制作スタジオの経営破綻により制作中断・公開延期となっていたが、その後本作のチーフプロデューサー・山本幸治さんが設立した新スタジオ「ジェノスタジオ」が制作を引き継いでいた。
ノイタミナ映画「虐殺器官」、2016年内の完成を目指して制作継続! 山本幸治が設立する「ジェノスタジオ」にスタッフが再集

今回、1月28日にお台場シネマメディアージュにて開催された完成披露上映会に登壇したキャスト・スタッフからのコメントが到着した。完成まで様々なことがあった本作だけに非常に興味深い内容となっているので、ぜひ劇場へ向かう前にチェックしよう。

 

【コメント】(※敬称略)
■クラヴィス・シェパード役:中村悠一
──紆余曲折を経て、完成にこぎつけて
普通は、収録から公開まで半年くらいなのですが、「虐殺器官」の収録は…2015年の1月でした(苦笑)。完成した作品を見た時は正直「こんな感じだったけ?」と思うところもありました。でも逆にとても新鮮な気持ちになって、自身の作品を見ることができました。

──制作スタジオ倒産のニュースを聞いて…いかがでしたか
実は、僕は、勝手に“お蔵入りすることはない”と思っていました。何かしらの形でやるだろうと思っていたんです。

──クラヴィス・シェパード役について
一番、観客側の人物といいますか、“一般の人”の代表のようなキャラクター。彼の周りの人物がお話を展開していくので、それに対してクラヴィスはどう思のか?という意識しました。普通の人物が、普段当然と思っていたことが、実は違い疑問を持ってしまったら…一体どう動くのか。演じるにあたっては、ニュートラルを意識しました。

■ジョン・ポール役:櫻井孝宏
──完成した作品をご覧になって
中村くんも言ったように、自作を新鮮な気持ちで見られました。思っていた印象と違うというか、客観的に見られたんです。ジョン・ポールは難しい役で、思い悩んで収録にトライしました。倒産という顛末があり、年単位の時が経ち、自分の中でキャラクターが遠くにあったんですが、ついに完成作を見て、近くにある感覚になりました。自分がやったような…やってないような…不思議な気持ちです。作品と出会って、自分がそうだったように、人生観が変わる人もいるんじゃないかと思います。

──自身が演じたジョン・ポールについて
「虐殺の王」とも言われ、クラヴィスに追われる立場で、ミステリアスな悪いヤツなのですが、クラヴィスと出会うことで、そこで生まれる“何か”があります。アフレコでは、何が正解か良く分からないところがあり、自分の感覚に頼った部分もありますし、ジョン・ポールというキャラクターの“神秘性”に寄りかかるようなところがあったと思います。

■ウィリアムズ役:三上哲
原作が大好きで、公開まで時間はかかりましたが、ずっと自分の中で「虐殺器官」という作品は残っていました。大塚明夫さん(スネーク)なら「待たせたな」という感じ(笑)。完成してホッとしています。ちょうど、収録のお話をいただいた時、「メタルギアソリッド」にハマっていて、伊藤計劃先生が「メタルギアソリッド」の影響を受けていて、小島秀夫さんとも交流があったと聞いて、ますます運命を感じ、絶対にやりたいと思いました。

■リーランド役:石川界人
僕は23年しか生きてないですが、2年前に収録したときとは(完成した映画を見て)印象が違いました。年齢によって感想も違ってくると思うので、何度でも見てほしいと思います。
収録現場は、先輩ばかりで緊張しました。緊張したのが記憶の残ってて、その作品がついに公開になるのは、本当に嬉しいです!ある衝撃的なシーンがあるんですが、完成した映画で見て「こうなったんだ!」と嬉しい気持ちになりました。皆さんにも、是非早く見てもらいたいです。

■プロデューサー:山本幸治
新スタジオを立ち上げ、制作を続けた理由というのは、できることを積み上げていったら、そうなったし、それしか。なかったんです。僕も、今回の大きなプロデューサー人生がかかっていました。大変な苦労あっても、映画完成した今、もう半分くらい忘れています。かなりいいものができていると思います。出来には自信があります!是非、劇場の大画面でご覧下さい。そして応援宜しくお願いいたします!