綾野ましろ、4枚目のシングルは壮大なバラード。タイトル曲の作詞にも初挑戦!

7月からスタートしたTVアニメ「D.Gray-man HALLOW」のエンディングテーマ「Lotus Pain」を歌っている、綾野ましろ。2016年8月3日に、4枚目のシングルとして、いよいよリリースされる。今回のシングルのビジュアルテーマは「解放」。感情をこめて歌ったミュージックビデオでは、思わず涙がこぼれてしまったという。さらに、タイトル曲の「Lotus Pain」を始め、収録曲3曲すべての作詞にも挑戦。アーティストとして、またひとつ成長を果たした彼女に注目!

小学生の頃から好きだった作品に関われて、感動しています。

──インタビューの直前に、「Lotus Pain」のミュージックビデオのフルバージョンを拝見しました。スタッフさんが言うには、注目は冒頭に出てくる涙顔のアップで、あれは本物の涙だそうですね。

綾野 あれはたまたまなんです、涙もろくて(笑)。感情が入ってポロリと流れたのを、ばっちり撮られてしまって。使われるかどうかわからなかったんですけど、一番最初に出てきて、私自身びっくりしました。

──ミュージックビデオでもジャケットでも、タイトル通り、蓮の花がたくさん使われています。

綾野 今回のビジュアルのテーマは「解放」なんです。デビューシングルが「誕生」で、「飛翔」「結集」ときて「解放」と。力を解き放つイメージで撮影しました。ミュージックビデオは感情をこめて歌う姿を撮るというシンプルな作りなので、その分、表情に注目していただきたいなと思います。

──今回の衣装のポイントは、なんでしょうか?

綾野 白を基調としながらも、正反対の黒が入っているところですね。「D.Gray-man HALLOW」のカラーリングにも合わせつつ、人間なら誰もが持つ二面性が表現されているんです。とても好きな衣装です。 「D.Gray-man」は小学生の頃に出会ってからずっと追いかけていた作品で、アニメの新シリーズが始まることもうれしいし、自分が歌で作品に関わることができたのは感無量でした。

──TVシリーズは、約8年ぶりですからね。

綾野 待ちましたよー(笑)。私自身、早く見たかったです。女性のファンが多い作品なので、新しいリスナーの方々に、私の歌が届けられるのではないかと期待しています。イベントで歌った時は、泣いてくださった女性の方もいて、うれしかったですね。

──「Lotus Pain」は安田史生さんの作曲ですね。

綾野 モチーフがあったんですけど、「D.Gray-man HALLOW」のお話をいただいて、このモチーフをベースにして構築していけば合うんじゃないかということで、安田さんと相談しながら制作していきましました。ですから、私にとっても、最初からなじみ深いメロディでした。

──作詞はましろさんです。

綾野 「1人で歌詞を書いてみる?」と言われて、ちょっと緊張したんですけど、自分の中で歌詞のテーマは最初からあって、神田ユウとアルマ=カルマの関係を描こうと思いました。2人には、自分たちでも気づいてないくらい深層での引き合わせがあると、私は感じているので。1人で作詞するのは初めてだったけど、すごく楽しくて。作品のファンの方々の気持ちを、私が代弁させていただくという思いで書いていきました。 

──歌詞には、切なさがあって。

綾野 2人が争わなきゃいけなかったり、過酷な運命にぶつかったりと、たしかに悲しい歌詞ではあるんです。でも、最終的には「笑顔(こたえ)」という言葉にたどり着いて、救いを持たせました。実は最初はもっと暗い内容だったんですけど、原作者の星野桂先生が「救いがあってもいいのかもね」というアドバイスをくださって、もう一度考え直してみました。

──原作者の方とのやり取りもあったんですね。

綾野 完成した曲を聴いていただいた時は、「Lotus Pain」をイメージしたイラストを描いてインスタグラムにアップしてくださって、すごくうれしかったですね。感動しました。

──レコーディングはいかがでしたか?

綾野 この曲はBPMが87なんですけど、私は普段あまり奇数にしないんです。それだけで、いつもとは感覚が違って、テンポ感的には歌うのが難しくて。そこまでゆったりとしたテンポではないんですけど、語りかけるように歌うことを意識しました。躍動感を残しつつのバラードになったと思います。

──ドラマチックなボーカルになっていると感じました。

綾野 Aメロ、Bメロは感情をこめて歌い、サビでは広がりを持たせようと思いました。少しずつ、力強くなっていく曲です。今回はメロディも歌詞も曲のタイトルも、すべてに関わらせていただいて、しかも大好きな「D.Gray-man」の曲なので、自分の心に染み込むのが早くて。この先のライブでも、それが生きてくるんじゃないかと思っています。