2023年1月27日~29日に、東京ビッグサイト 南1・2ホールにて「東京eスポーツフェスタ2023」が開催された。「東京eスポーツフェスタ」は、東京都の主催により2020年1月に第1回が開催され、今回で4回目となる、日本ではまだあまり知られていないeスポーツの普及と関連産業の復興を目的としたイベントで、
会場では実際に既存ゲームを使用した競技大会や関連企業の展示、セミナーや学習企画などが催される。
会場には、実際に競技大会が開かれるメインステージ、企業のプレゼンテーションや声優などのトークショーが行われるサブステージがあり、これに挟まれる形で、企業の展示エリアや各種eスポーツに関連したゲームタイトルの体験プレイが可能なエリアが展開されていた。
本稿では、多くの来場者でにぎわっていた会場より、アキバ総研的に特に気になった展示やステージの様子をお届けする。
体験エリアでは、競技大会で使用されているゲームにチャレンジでき、eスポーツとはどんなものなのかを体験しながら知ることができる。
企業ブースには、都内のeスポーツ・ゲーム関連の企業が出展しており、自社製品やサービスの展示・販売を行っていた。なお、今回のイベントでは、リアル会場以外にオンライン会場も用意され、家にいながらに各種イベントに参加できるハイブリッド開催となっていた。
なかには、プロジェクションマッピングとゲームを融合させた、実際に体を動かして楽しむことができる体験型のゲームを展示している企業もあった。
こういったゲームは「年齢や障害の有無、性別などの垣根を越えて楽しむ」という本イベントのテーマにも沿っている。
今年50歳の筆者も、コンパニオンのお姉さんの応援を背に楽しむことができた。
サブステージでは、「eスポーツビジネスの可能性」や「障害者eスポーツの展望」など、eスポーツに関する今後の展望をテーマとしたセッションから、声優eスポーツ部所属の田中音緒さん、鶴見ゆきさん、相良茉優さんらによってなごやかに行われたトークセッションまでど、盛りだくさんの内容で盛り上がっていた。
「声優eスポーツ部」ステージ
本イベント最大の見どころはなんと言ってもメインステージで行われる、eスポーツ競技大会だ。
優勝者には東京都知事杯や豪華景品、プロライセンスなどが送られるとあって、白熱したプレイが繰り広げられた。
「太鼓の達人ドンダフルフェスティバル」を使用して、小・中学生とそのお父さんやお母さんがペアを組んで競う「シニア&小中学生2世代ペア対抗戦」では、小学生同士の白熱したバトルになるだろうという大方の予想に反し、決勝戦ではお母さんたちによる熱戦が僅差で勝敗を分けるといった場面も見られ、会場は盛り上がった。
「太鼓の達人ドンダフルフェスティバル」決勝大会 シニア&小中学生2世代ペア対抗戦
続く一般部門の決勝大会でも、お互い一歩も譲らないフルコンボ合戦で、「連打」による500点という僅差で勝敗が分かれるなど、eスポーツには、プレイスキルだけでなく、頭脳戦や駆け引きも重要な要素であることがわかる場面も。
「太鼓の達人ドンダフルフェスティバル」決勝大会 一般部門
その後行われた「パズドラ」の決勝大会では、準決勝から神がかったプレイが続出し、観客席から歓声やどよめきが起こるほどの熱戦が繰り広げられた。
「パズドラ」の決勝大会
準決勝には女性ゲーマーも勝ち上がっており、惜しくも優勝は逃したものの、男性に混じってがんばる姿は、eスポーツが真にジェンダーフリーなスポーツであることを体現していた。
また、プロを目指す強豪プレーヤーたちのプレイは、実際に行われるスポーツに匹敵するほどの感動と興奮を与えてくれていた。
決勝戦では、cstk氏が並みいる強豪を僅差で破り優勝。都知事杯やプロライセンスを授与された。
日本でも周知が進むeスポーツ。まだまだ法規制を含むさまざまな課題があるものの、、本イベントを通じて、日本でもeスポーツがメジャーなものになっていく未来が見えた気がした。
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